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MongoDBでフィールドの値をその値自身を使って更新する方法

MongoDBでは、通常の$set演算子ではフィールドの現在の値を直接参照して更新することができません。フィールド自身の値を利用して新しい値を設定したい場合は、集計パイプライン(Aggregation Pipeline)を使ったアップデートが有効です。本記事では、具体的な手順をサンプルコードとともに解説します。

コレクションの作成

まず、ドキュメントを含むコレクションを作成しましょう。

> db.demo256.insertOne({"Name":"Chris"});
{
   "acknowledged" : true,
   "insertedId" : ObjectId("5e47a3e91627c0c63e7dba8b")
}
> db.demo256.insertOne({"Name":"Bob"});
{
   "acknowledged" : true,
   "insertedId" : ObjectId("5e47a3ea1627c0c63e7dba8c")
}
> db.demo256.insertOne({"Name":"David"});
{
   "acknowledged" : true,
   "insertedId" : ObjectId("5e47a3eb1627c0c63e7dba8d")
}

ドキュメントの表示

find()メソッドを使用して、コレクション内のすべてのドキュメントを表示します。

> db.demo256.find();

実行すると、次のような出力が得られます。

{ "_id" : ObjectId("5e47a3e91627c0c63e7dba8b"), "Name" : "Chris" }
{ "_id" : ObjectId("5e47a3ea1627c0c63e7dba8c"), "Name" : "Bob" }
{ "_id" : ObjectId("5e47a3eb1627c0c63e7dba8d"), "Name" : "David" }

$setだけでは元の値を参照できない点に注意

たとえば、次のように単純に$setを使ったとします。

> db.demo256.update({}, {$set:{"Name":"Name" + " is a student"}});
WriteResult({ "nMatched" : 1, "nUpserted" : 0, "nModified" : 1 })

この場合、「"Name" + " is a student"」はシェル側のJavaScriptとして先に評価されるため、結果的にはリテラル文字列「Name is a student」がそのままセットされるだけです。既存のフィールド値(Chrisなど)は参照されず、元の値を利用した更新にはなりません。

集計パイプラインでフィールド自身の値を参照する

フィールドの現在の値を参照しながら更新するには、更新操作に集計パイプラインを渡します。$concatなどの演算子と組み合わせることで、既存の値をもとに新しい値を生成できます。

> db.demo256.updateMany({},
   [ { $set: { "Name": { $concat: [ "$Name", " is a student" ] } } } ]
);
{ "acknowledged" : true, "matchedCount" : 3, "modifiedCount" : 3 }

ポイントは次の3つです。

  • 第2引数を配列形式にすると、集計パイプラインとして扱われます。
  • $Name」のようにフィールド名の前に$を付けると、そのフィールドの現在の値を参照できます。
  • $concat演算子により、既存の名前に文字列を連結した新しい値が設定されます。

更新結果の確認

もう一度find()メソッドを実行して、すべてのドキュメントを表示してみましょう。

> db.demo256.find();

実行すると、次のような出力が得られます。

{ "_id" : ObjectId("5e47a3e91627c0c63e7dba8b"), "Name" : "Chris is a student" }
{ "_id" : ObjectId("5e47a3ea1627c0c63e7dba8c"), "Name" : "Bob is a student" }
{ "_id" : ObjectId("5e47a3eb1627c0c63e7dba8d"), "Name" : "David is a student" }

各ドキュメントのNameフィールドが、元の値に「is a student」という文字列を連結した形で更新されていることが確認できます。

まとめ

  • 通常の$setでは、フィールド自身の値を参照して更新することはできません。
  • 配列形式(集計パイプライン)のアップデートと$concatなどを組み合わせれば、既存の値を利用した更新が可能です。
  • 数値の加算・減算には$add$subtractなども同様に使えます。
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