Cプログラミング
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C言語のqsort()とC++のsort()の違いを徹底解説

本記事では、C言語標準ライブラリの qsort() 関数と、C++ STLが提供する sort() 関数の違いについて詳しく解説します。どちらも配列やコンテナをソートするための機能ですが、内部実装・パフォーマンス・型安全性など、多くの点で大きな差があります。

C言語のqsort()とは

C言語には、配列をソートするための qsort() 関数が標準で用意されています。関数のシグネチャは以下の通りです。

void qsort(void *base, size_t num, size_t size, int (*comparator) (const void*, const void*));

この関数は、次の4つの引数を受け取ります。

  • ソート対象配列の先頭アドレス(base)
  • 配列の要素数(num)
  • 1要素あたりのバイトサイズ(size)
  • 要素の大小関係を判定する比較関数(comparator)

C++のsort()とは

C++では、STL(Standard Template Library)に含まれる sort() 関数を使用できます。シグネチャは以下の通りです。

void sort(T first, T last, Compare c);

sort() は反復子(イテレータ)で範囲を指定し、任意の比較オブジェクトを渡せる柔軟な設計になっています。なお、sort() は等しい要素の相対的な順序を保持することは保証されていません。順序の維持が必要な場合は、STLが提供する stable_sort() を使用しましょう。

qsort()とsort()の主な違い

C言語のqsort()C++のsort()
クイックソートアルゴリズムを使用します。 イントロソート(Introsort)を使用します。これはハイブリッド型のソートアルゴリズムで、実装によって採用手法が異なります。GNU C++ STLでは、イントロソート・クイックソート・挿入ソートを組み合わせた3段階のハイブリッド方式を採用しています。
C標準規格では、このソートアルゴリズムの計算量については規定されていません。 C++11以降の sort() は、最悪計算量がO(n log n)であることが保証されています。それ以前のバージョンでは最悪ケースでO(n²)、平均ケースでO(n log n)となる実装もありました。
実行時間は sort() よりも長くなる傾向があります。 qsort() よりも高速に動作します。
さまざまな種類のデータに対して柔軟性が低く、汎用的な使い勝手は限られます。 非常に柔軟です。C言語形式の配列だけでなく、std::vectorstd::deque をはじめとする各種コンテナにも対応できます。
型安全性が低く、データへのアクセスに安全でない void ポインタを使用します。 型安全性が高く、危険な void ポインタを使わずにデータへアクセスできます。テンプレートによる型チェックの恩恵を受けられる点も大きな利点です。

まとめ

C++で開発を行う場合は、型安全性・パフォーマンス・汎用性のすべての面で優れる sort() の使用が推奨されます。一方、純粋なC言語環境では引き続き qsort() が有用ですが、比較関数の実装ミスによる未定義動作などには注意が必要です。

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