OpenMPとは?並列プログラミングの基本と仕組みをわかりやすく解説
OpenMP(オープンエムピー)は、C、C++、Fortranで記述されたプログラム向けに提供されるコンパイラ指示子(ディレクティブ)とAPIの集合体であり、共有メモリ環境における並列プログラミングをサポートします。
OpenMPでは、並列実行が可能なコードのブロックを「並列領域(パラレルリージョン)」として識別します。開発者はプログラム中の並列化したい箇所にコンパイラ指示子を挿入するだけでよく、その指示子を受け取ったOpenMPランタイムライブラリが該当領域を並列に実行します。
基本的なコード例
以下のC言語のサンプルでは、printf()文を含む並列領域の直前にコンパイラ指示子を記述しています。
#include <omp.h>
#include <stdio.h>
int main(int argc, char *argv[]){
/* 逐次コード */
#pragma omp parallel{
printf("I am a parallel region.");
}
/* 逐次コード */
return 0;
}
#pragma omp parallel の動作のしくみ
OpenMPが次の指示子を検出すると、
#pragma omp parallel
システムに搭載されている処理コアの数と同じ数のスレッドが自動的に生成されます。たとえば、デュアルコアシステムでは2つのスレッド、クアッドコアシステムでは4つのスレッドが作成され、以降も同様です。そして、生成されたすべてのスレッドが同時に並列領域を実行します。各スレッドは並列領域を抜けると終了します。
また、OpenMPにはループの並列化をはじめ、コード領域を並列実行するためのさまざまな追加ディレクティブが用意されています。
並列度の制御とデータ管理
OpenMPの特徴は、並列化のための指示子を提供するだけでなく、開発者が複数のレベルから並列度を選択できる点にあります。たとえば、スレッドの数を手動で設定することも可能です。さらに、データがスレッド間で「共有(shared)」されるのか、それとも特定のスレッドだけの「プライベート(private)」なものなのかを明示的に指定できます。
OpenMPは、Linux、Windows、Mac OS X向けの多数のオープンソースおよび商用コンパイラで利用でき、手軽に並列処理を導入できる実用的な技術として広く採用されています。
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