プラグイン型ファイアウォールのメリット・デメリット徹底解説|導入前に知るべきポイント
プラグイン型ファイアウォールとは? 人間は生まれた瞬間からさまざまな保護を受けています。服を着せられ、「家」という避難所で守られ、成長して社会的立場が上がれば、さらに多くの保護(警備員など)が付きます。Webサイトも同様に、多層的な保護が必要です。その保護層の一つがファイアウォールです。ファイアウォールはWebサイトを強化し、ハッカーが侵入しようとした際の防衛策として機能します。
Webサイトを守るためのファイアウォールにはいくつかの種類があり、それぞれ異なる脅威に対して異なる対策を講じます。プラグイン型ファイアウォールのほかに、クラウド型ファイアウォールやWebホスティング提供の組み込み型ファイアウォールがあります。プラグイン型ファイアウォールは、他のプラグインと同じようにWordPressサイトからインストール・設定できるのが特徴です。仕組みとしては、サイトへのリクエストを横取りし、それが正当なものか悪意のあるものかを判定します。それぞれのファイアウォールには長所と短所があるため、ここで詳しく見ていきましょう。
プラグイン型ファイアウォールを使うメリット
バイパスされにくい
プラグイン型ファイアウォールはWebサイトのサーバー上に常駐するため、いわばあなたのサイト専属のボディガードのような存在です。決してそばを離れないガードマンと言えるでしょう。一方、ネットワークレベルのファイアウォールは離れた場所からサイトを保護します。玄関の外から守ってくれる警備員のようなもので、ハッカーがその警備員をすり抜けて部屋に入り込めば、被害を受ける可能性があります。しかし、すぐそばに武装した警備員がいれば、ハッカーが部屋に侵入しても、まずその警備員を突破しなければサイト本体には到達できません。
WordPressに特化している
WordPressがこれほど人気を得ているのは、プラグインの存在が一因であることは周知の事実です。プラグインのおかげで誰でも簡単にサイトを構築でき、しかもWordPress専用に作られています。これこそがWordPressプラグインの魅力です。プラグイン型ファイアウォールもWordPress専用に設計されているため、他のプラグインと同様に使いやすく、設定も簡単です。また、特定のWordPressフォルダを保護するといった機能は、ネットワーク型ファイアウォールでは実現が難しい場合もあります。
設定が簡単
プラグイン型ファイアウォールなら、設定のために誰かに依頼する必要はありません。サイトのサーバー上に常駐するプラグインなので、管理画面からワンクリックで有効化・無効化できます。その分の時間を、サイト改善やビジネス拡大に充てられるのは大きな利点です。
プラグイン型ファイアウォールを使うデメリット
完全にバイパス不可能ではない
ユーザーがサイトにリクエストを送ると、そのリクエストはまずファイアウォールを通過し、正当なものか悪意のあるものかが判定されます。しかし問題は、ハッカーがファイアウォールを回避する方法を見つけ出し、Webサーバーと直接通信できてしまうケースがあることです。
シグネチャーベースの検知に依存している
多くのマルウェアスキャナーと同様に、この種のファイアウォールはシグネチャーベースの保護を採用しています。つまり、Webサーバーにリクエストが送られた際、既知の不審なリクエストや有害なリクエストのパターンと照合して判定します。しかし今日のハッカーは非常に巧妙で革新的です。過去に特定されていない複雑なリクエストを送信するため、ファイアウォールはそれを有害だと認識できないことがあります。
ユーザー起因の問題からは保護できない
ファイアウォールはWordPressのログインページを保護できますが、脆弱なユーザー名やパスワードといったユーザー側の問題までは防げません。認証情報が弱ければ(強力なパスワードの作り方を参照)、ハッカーは総当たり攻撃(ブルートフォースアタック)で簡単にサイトに侵入できてしまいます。これはファイアウォールでは止められません。確かに、連続3回ログインに失敗するとログインページへのアクセスを制限する機能を持つファイアウォールもあります。しかし、ボットが総当たり攻撃を行い、2回目の試行で正しい(そして明らかに弱い)パスワードを突き止めた場合は、ファイアウォールにはどうすることもできません。こうしたケースではファイアウォールだけではサイトを守れないため、サイト運営者自身の警戒心が重要になります。セキュリティは共有された対策であり、サイト運営者があらゆる予防策に関与しなければなりません。
DDoS攻撃からは保護できない
WordPressにはDDoS攻撃への対策機能が標準搭載されておらず、さらに言えばプラグイン型ファイアウォールでも対応できません。DDoS攻撃とは、ハッカーが大量のトラフィックをサイトに送り込み、サイトを極端に遅くしたり、最悪の場合ダウンさせたりする攻撃手法です。サイトを機能停止に陥らせる手段の一つと言えます。このようなケースでは、ネットワーク型ファイアウォールの方が効果的です。悪意あるトラフィックがサーバーに到達する前にフィルタリングできるからです。DDoS攻撃に対して、プラグイン型ファイアウォールは事実上無力です。
サイトの表示速度が低下する
プラグイン型ファイアウォールはサイト上で動作し、サイト自体のサーバーリソースを使用して機能するため、サイトの動作が重くなる傾向があります。誰かがサイトにアクセスするたびに、プラグイン型ファイアウォールはサイトのリソースを使ってリクエストを調査するため、表示速度が低下してしまうのです。
まとめ:どちらを選ぶべきか
プラグイン型ファイアウォールを使うかどうかは、求める保護の種類によって決まります。サイトがDDoS攻撃を受けている(または受けるリスクが高い)のであれば、プラグイン型ファイアウォールは避けた方が賢明です。逆に、ブルートフォース攻撃からの保護が必要であれば、プラグイン型ファイアウォールが理想的な選択となります。
自分のサイトにどのようなセキュリティ対策が必要かを判断するには、まずどんな一般的なハッキング手法が自分のサイトに向けられているのかを把握することが大切です。とはいえ、Webサイトの脆弱性を減らす最善の方法は、「多層防御」と呼ばれる複数の対策を組み合わせることです。ファイアウォールに加えて、サイトの強化(ハードニング)、定期的なアップデート、毎日のバックアップなどを併用することで、WordPressサイトを完全に保護できます。
この対策を実現するには、複数のツール(基本的にはプラグイン)を組み合わせる方法もありますが、MalCareのような包括的なWordPressセキュリティプラグインを使えば、ファイアウォールと豊富な機能を一度に利用できます。MalCareのファイアウォールは、オンライン上の数十万規模のWebサイトを監視し、悪質なIPアドレス(訪問先のサイトに害を及ぼすことが知られているIP)を特定します。それらをマークして、あなたのサイトへのアクセスをブロックします。さらにブルートフォース攻撃対策として、連続3回ログインに失敗するとCAPTCHAが有効になる仕組みも備えています。MalCareのWordPressファイアウォールについて詳しくは、こちらをご覧ください。
-
WordPressのスパムリンクインジェクションを検出・削除する完全ガイド
サイト訪問者から「あなたのウェブサイトにスパムリンクが表示されている」と指摘された場合、そのサイトはスパムリンクインジェクションと呼ばれるハッキング被害を受けている可能性が高いです。 WordPressにおけるスパムリンクインジェクションの典型的な症状は以下の通りです。 サイト上に不正なスパムリンクが表示される(違法商品やグレーマーケットの商品へのリンクが多い) 自分が作成していない新しいページが存在する 検索結果に表示されるメタディスクリプションが不審な内容になっている これは、ハッカーがあなたのサイトに便乗してトラフィックを横取りし、スパムサイトのSEOを強化するために用いられる
-
WWW2とは何か?仕組みと安全性をわかりやすく徹底解説
WWWもWWW2も、どちらもドメイン名の接頭辞(プレフィックス)です。「World Wide Web」にアクセスしていることを示すものです。代替的な接頭辞は現在あまり一般的ではなくなりつつありますが、まったく存在しないわけではありません。たとえばファイル共有サービスには「FTP」という接頭辞が使われることがあります。WWWの話に戻ると、その後ろに付く数字は、密接に関連するサブドメインやウェブサイトを表しています。要するに、これはウェブサイト運営者がサーバーの負荷分散を行うための、やや古い手法なのです。 WWW2はどのように機能するのか? たとえば、オンラインバンキングをするために「www.