複数アプリを1つに統合——最も野心的な生産性アプリ「Hero Assistant」の光と影

公開日:2026年3月1日 午前10時31分(EST)
著者について
Brandonは2000年からテックジャーナリズムに携わり、XDAとPocketnowの創業期メンバーでした。現在はMakeUseOfのスタッフライターとして、モバイルおよびコンシューマーテックを中心に執筆しています。読者がテクノロジーを最大限に活かせるようサポートすることを得意としています。
ペンシルベニア州フィラデルフィア郊外に妻と3人の子どもと暮らし、執筆以外の時間はドラム演奏や音楽鑑賞を楽しんでいます。ヴィラノバ大学ビジネススクールでファイナンスの学士号を取得しています。
Hero Assistantの狙いは非常に野心的
複数の生産性アプリに取って代わる「スーパーアプリ」を目指す
Hero Assistantのコンセプトは極めて野心的です。カレンダー、タスク、メモ、リマインダー、さらにはInstacartのような買い物代行サービスまで、複数の生産性アプリで管理してきた日常を、Perplexity AI(ローカルLLMの方が優れているケースもあるかもしれませんが)を頭頂部に据えた1つのアプリへと統合しようというものです。Meta出身者によって設立されたHero Assistantは、生活のあらゆる場面でアプリを行き来しなければならない「アプリ地獄」から私たちを救うための、初期の挑戦と言えます。

クレジット:Brandon Miniman / MakeUseOf
Heroは何でもこなせるのですが、正直なところ、そこが弱点にもなっています。例えば、パートナーと共有できる買い物リストの管理機能を備えていますが(専用アプリの方がはるかに高機能です)、食料品配送サービスとも連携する一方で、Instacartの機能の大部分には及びません。ならば、機能が不足しているHeroで買い物リストを管理するメリットはどこにあるのでしょうか?
Googleカレンダーや天気情報との同時連携も可能で、他人が共有したカレンダーの閲覧までできますが、長年親しんできたGoogleカレンダーの洗練されたUIには遠く及びません(オープンソースのカレンダーアプリの中には非常に強力なものもあります)。iOSのライブアクティビティやDynamic Islandのフレームワークを活用したリマインダー機能もあります(Heroで設定したリマインダーは「大きく」「大胆」に表示されるのが魅力)が、SiriやGeminiと完璧に連携する標準リマインダーアプリと機能が重複しています。さらにHero内にはメモシステムまで搭載されていますが、これもiOSやAndroidの標準メモアプリに比べ多くの面で劣っており、完全に独立している点もネックです。Heroで作成したメモはiOSのメモアプリには反映されず、その逆もまた然りです。

Hero Assistant
Hero Assistantは、カレンダー、タスク、メモ、買い物リスト、リマインダーなど、複数の機能を1つのアプリに統合した生産性アプリです。
Heroのセットアップ
カレンダー・メモ・リマインダーの接続と目標の登録
Heroには多くの機能が詰め込まれており、セットアップとオンボーディングにも細かな工夫が凝らされています。ユーザーの目標に応じてアプリをカスタマイズしてくれるのです。例えば、ADHD(注意欠如・多動症)を持っている場合や、パートナーとの連携を強めたい場合などがそれに当たります。前者の場合は物事をより積極的に思い出させることでADHDへの対処を支援し、後者の場合はパートナーのカレンダーとの同期をサポートしてくれます。
大事なことを見逃さない
大胆で印象的な通知設計
上記のスクリーンショットからも分かるように、HeroはiOSの「ライブアクティビティ」によるロック画面での常時通知システムを活用し、無視できないほど目立つ通知を届けてくれます。さらに、AIによる毎日のブリーフィングも設定可能で、スケジュールの読み上げ、天気の案外に加え、初回設定時に選んだ興味のあるトピックの要約まで提供してくれます(私は「投資」を選んだので、毎朝Dynamic Islandに表示されるデイリーブリーフィングは主に株式市場に関する内容で、とても役立っています)。Heroはブリーフィングを音声で読み上げてくれるため、1日の始まりとして心地よい体験になります(例:「こんにちはBrandon、ついに金曜日ですね。マーケットアップデートとしては……[数分間にわたり株式市場について解説]。今日はお母さんとランチの予定があります。薬の服用を忘れずに、犬の爪切りについて動物病院へ電話してくださいね」)。

AI機能も搭載
Perplexity AIを活用したアシスタント

クレジット:Brandon Miniman / MakeUseOf
iPhoneユーザーにとって、Hero AssistantのAIアシスタントは、膨大な機能を1つのインターフェースで操作する架け橋となります。例えば、「火曜日の午後3時に新しい診察の予約を入れて、月曜の午後8時に保険証を持ってくるようリマインドして」と話しかければ、Heroは2つのアクションを実行してくれるのです。これは確かにクールな機能です。
しかし、HeroのAIはGeminiやSiriといった主要なバーチャルアシスタントと機能が重複しています。しかも、iPhoneのアクションボタンのようなプログラマブルなハードウェアボタンを搭載しない限り、端末のメイン音声アシスタントをHeroのものに置き換えることはできません。結果として、互いに連携しない2つのアシスタントが並び立つことになってしまうのです。
Android版は機能が少ない
現時点ではiOS版が本命

クレジット:Brandon Miniman / MakeUseOf
Hero AssistantはPixel 10 Proでも問題なく動作しますが、iOS版と比べると多くの面で見劣りします。前述のAIアシスタントが搭載されておらず、iOS版にある「パートナーモード」(パートナーのロック画面へ直接リマインダーを送れる機能。例えば「妻に伝えて:子どもたちのお迎えを忘れないで!」など)も利用できません。さらに、OCRを使って写真や手書きメモのテキストを認識してHeroアプリに取り込む機能も使えません。Android版にも今後順次機能が追加される予定とのことですが、今のところはiOS版の方が完成度が高いと言えます。
物足りなさを感じるポイント
「できるからといって、すべきとは限らない」

クレジット:Brandon Miniman / MakeUseOf
4〜6個のアプリを1つの体験へ統合するという発想自体は決して悪くありません。ただ、焦点が定まらず、現実的ではないというのが実情です。Hero Assistantは理論上こそ素晴らしいコンセプトですが、実際に使ってみると、提供される各機能が既に愛用しているアプリに及ばず、機能不足によるストレスを覚えます。さらに、私がスマートフォンをどう使いたいかとの間に、数多くの摩擦や衝突が生じました。まるでHeroが「こちらに合わせてほしい」と言っているかのようで、それでは私には受け入れられません。とはいえ、Heroは今後も継続的な改善を重ねていくことでしょう。将来性には期待できるアプリです。
-
iPhoneからiPadへ着信音を移行する方法|初心者向け2つの簡単な手順
iPhoneからiPadへ着信音を送ることはできる?iPhoneの着信音をiPadに同期するにはどうすればいいですか?私はiPhone 16 Pro Maxを使用しています。Windows PCを使ってカスタム着信音をiPadに転送しようとしていますが、何度試しても失敗します。ミュージックライブラリにもデバイスにも「着信音」タブが見つかりません。m4rファイルを安全にiPadに追加する方法を教えてください。よろしくお願いします。— AppleコミュニティよりiTunes Storeで着信音を購入し、同じApple IDでログインしていれば、その着信音は自動的にiPadに表示されます。一方、iT
-
スマホを「圏外」にする方法|着信だけを遮断する8つの実践テクニック
忙しい毎日の中で、ふと「スマホから離れてゆっくりしたい」と思ったことはありませんか? 大好きなスポーツ中継やドラマを視聴している最中に鳴り続ける通知音や着信……。こうした中断から解放される時間は、多くのスマートフォンユーザーにとって憧れのひとときでしょう。 そこで今回は、Android・iOS・Windows Phoneいずれにも使える、着信だけを遮断して自分を「圏外」状態に見せるテクニックをご紹介します。ポイントは、メッセージの受信や発信には影響を与えず、着信のみをブロックできることです。 さらに便利なことに、これらの方法を使えば圏外にしている間も、かかってきた着信の情報は後から確認できます