ブラウザリダイレクトウイルスを簡単に削除する方法|原因と対策を徹底解説
Googleで検索をしてリンクをクリックしたのに、なぜか目的のページが表示されない——そんな経験はありませんか?
一度ならず、二度、三度と繰り返されるこの現象。これこそが「ブラウザリダイレクトウイルス」による被害です。この厄介なマルウェアは、ユーザーを苛立たせるだけでなく、金銭的な搾取や情報収集をも目的としています。
近年はPCセキュリティをしっかり管理していれば感染リスクは低くなりましたが、依然としてこうしたウイルスは野放しの状態にあります。本記事では、ブラウザリダイレクトウイルスに感染する仕組みと、安全に削除するための具体的な手順を詳しく解説します。
ブラウザリダイレクトウイルスの仕組み
感染していれば、すぐに気づくはずです。まず何より、とにかく鬱陶しい。目的のページが読み込まれない不便さに慣れてきた頃、よく観察すると読み込み続けているページに見覚えのある要素(Googleの検索ボックスなど)が表示されていることに気づくでしょう。
リダイレクト先のURLは、たとえば以下のようなものです。
- icityfind.com
- scour.com
- fastsfind.com
- amusede.in
- 1freefiledownload.com
- find-quick-results.com
- bidvertiser.com
原因となるのは、ルートキット、ブートキット、あるいは悪意のあるブラウザ拡張機能などです。それらの目的はただひとつ、お金を稼ぐことと、あなたの情報を収集することに尽きます。
では、どうやって稼ぐのでしょうか? 答えは「あなたの検索」です。通常のGoogle検索ではスポンサード広告が数件表示される程度ですが、ブラウザリダイレクトウイルスは検索結果やリンクのすべてを収益化の対象にします。さらに、あなたに関するデータが収集・記録され、後で悪用される恐れもあります。お気に入りサイトの履歴から、なりすまし(ID盗難)に利用可能な個人情報まで、あらゆるものが標的になり得ます。
つまり、ブラウザリダイレクトウイルスに感染している間は、削除が完了するまでコンピュータ上のどのブラウザでも個人情報を入力しないことが鉄則です。
書き換えられたHostsファイル
Windowsユーザーなら知っておきたいのが「Hostsファイル」です。これはCドライブに保存されたテキストファイルで、ブロックしたいウェブサイトのURLリストを登録できます。また、特定のIPアドレスへアクセスした際に表示させるサイトを指定する行を追加することも可能です。

手順は簡単です。Windows\System32\Drivers\etcにあるHostsファイルを見つけ、メモ帳で開きます(右クリック→「プログラムから開く」)。末尾の空白行にブロックしたいURLやIPアドレスを追記して保存すれば、そのアドレスへのアクセスは遮断されます。
同じ原理を応用すれば、よく使うサイトへのショートカットを作成して入力の手間を省くこともできます。ところが、ブラウザリダイレクトウイルスもこの仕組みを悪用し、正規のhostsファイルを自身のデータで書き換えたり置き換えたりするのです。
削除の第一歩:セーフモードで起動しよう
ブラウザリダイレクトウイルスの削除手順は、Windows XPからWindows 8までおおむね共通しています。最初に必要なのは、コンピュータをセーフモードで再起動することです。

Windows XP~7の場合: PCを再起動し、起動ディスクの情報が表示された瞬間にF8キーを連打します。Windowsのロゴ画面が出てしまったら遅すぎるので、もう一度やり直してください。なお、ワイヤレスキーボードでは反応しないことが多いため、USBキーボードへの切り替えをおすすめします。
「詳細ブートオプション」画面が表示されたら、矢印キーで2番目の「セーフモードとネットワーク」を選択し、Enterキーを押します。
Windows 8の場合: 「設定」→「電源」を開き、Shiftキーを押しながら「再起動」を選択します。再起動メニューが現れたら「トラブルシューティング」→「詳細オプション」→「スタートアップ設定」→「再起動」の順に進み、最後にキーボードの「5」を押して「セーフモードとネットワークを有効にする」を選びます。これでインターネット接続ありのセーフモードでWindowsが起動します。
補足(Windows 10/11の場合): 「設定」→「更新とセキュリティ」(11では「システム」)→「回復」→「今すぐ再起動」から詳細スタートアップに入り、以降はWindows 8と同じ手順でセーフモードに移行できます。
プロキシ設定を確認する
次に、システムのプロキシ設定をチェックしましょう。ブラウザリダイレクトウイルスは、普段インターネットに接続する経路とは別のリモートサーバーを経由させようとすることがあります。これを無効化できれば、ウイルス除去に大きく近づきます。
コントロールパネルから「インターネットオプション」を開きます(Windows 8以降なら検索ボックスに「internet options」と入力すれば素早く起動できます)。「接続」タブをクリックし、「LANの設定」を確認してください。「プロキシサーバー」にチェックが入っていたら(アドレスの有無は問いません)、チェックを外し、代わりに「設定を自動的に検出する」にチェックを入れて「OK」で確定します。
ブラウザの整理と一時ファイルの掃除
この段階では、ウイルスの正体(どこから侵入したか)はまだ特定できていません。削除ツールのレポートを確認するまで判明しないため、まずは各ブラウザからアドオン・拡張機能・ツールバーを削除し、ホームページをリセットしておきましょう。
続いて、CCleanerをダウンロードしてインストールします(インストール時にGoogleツールバーなどの不要なソフトを一緒に入れようとしてくるので注意)。CCleanerで一時インターネットファイル内のジャンクデータをスキャンしましょう。「クリーナー」タブを選択し、「Windows」項目のInternet Explorer関連オプションにすべてチェックを入れます。他のブラウザがインストールされている場合は、「アプリケーション」ビューでも同様にチェックしてください。最後に「クリーナーを実行」をクリックし、完了を待ちます。

ここまでで環境がきれいになったら(CCleanerの使い方ガイドで選択すべきオプションを確認できます)、次のステップへ進みましょう。
除去に役立つ3つの定番ツール
ブラウザリダイレクトウイルスに対抗できるツールは複数存在します。専門家の中には「すべて順番に実行すべし」という意見もあれば、「2~3個で十分」という意見もあります。
おすすめの流れは、まずKaspersky製のルートキット除去ツールTDSSKillerをダウンロードして実行し、続いて信頼性の高いMalwarebytesを走らせること。さらに念を入れたい場合はHitmanProも併用しましょう。
Kaspersky TDSSKiller

このユーティリティはインストール不要です。tdsskiller.exeをダブルクリックして起動し、「パラメータの変更」ボタンをクリックします。表示された画面で「TDLFSファイルシステムの検出」を有効にして「OK」を押し、次に「スキャンの開始」をクリックします。スキャン完了時に脅威が見つかれば、概要ページと推奨される対処法が表示されるので、「続行」をクリックしてTDSSKillerに処理を任せましょう。完全な除去には再起動が必要になる場合があるため、その際は改めて「ネットワーク機能付きセーフモード」で起動し直してから作業を続けてください。
Malwarebytes Anti-Malware Free

インストールすると自動的に起動し、アップデートを促すメッセージが表示されます。「今すぐ修正」をクリックして初回スキャンを実行しましょう。スキャン完了時(先に「更新」ボタンを押すよう求められることもあります)、検出された脅威の一覧が表示されます。「すべて隔離」をクリックし、続いて「アクションを適用」を選択すればOKです。
HitmanPro

インストール後(インストールせずに1回だけ実行するオプションも用意されています)、HitmanProは頑固なルートキットやマルウェア、関連ファイルを徹底的にスキャンします。検出されたファイルは随時表示され、スキャン完了後に「次へ」をクリックすれば削除されます。30日間の無料トライアルを利用するには「無料ライセンスを有効化」をクリックしてください(購入予定がない場合)。
以上のスキャンが完了したら、仕上げに普段お使いのウイルス対策ソフトを実行しましょう。Avira、AVG、Kasperskyなどの無料のアンチウイルス/アンチマルウェアツールでも、BitDefender Internet Securityのような有料セキュリティスイートでも構いません。
最後にブラウザをリセットする
スキャンと除去作業が終わっても、まだ最後のひと手間が残っています。脅威の痕跡を完全に消し去るために、ブラウザ自体をリセットしましょう。手順はブラウザごとに異なります。
- Internet Explorer: 歯車アイコンの「設定」をクリックし、「インターネットオプション」→「詳細設定」タブを開くと「リセット」ボタンがあります。「個人設定を削除する」にチェックを入れてから「リセット」を押し、処理完了後に「閉じる」をクリックしてブラウザを再起動します。
- Mozilla Firefox: 「メニュー」→「ヘルプ」→「トラブルシューティング情報」を開き、「Firefoxをリセット(更新)…」ボタンをクリックして確認すれば、ブラウザが初期状態に戻ります。
- Google Chrome: 右上のメニュー(≡)から「設定」を選ぶか、アドレスバーにchrome://settingsと直接入力します。「詳細設定を表示」をクリックして下へスクロールし、「設定をリセット」ボタンを押して確認画面で確定すれば完了です。
これですべての作業は完了です。あとは、より安全なオンラインライフを心がけましょう。ブラウザリダイレクトウイルスは、セキュリティへの油断から生まれる被害です。「ウイルスに感染しないための対策ガイド」を参考に、ブラウザを常に最新版に保ち、そして何より重要なのが、OSのセキュリティアップデートを定期的に適用して脆弱性を塞ぐことです。
これでブラウザリダイレクトウイルスは完全に除去され、マルウェアのストレスから解放されたはずです。不明な点があれば、ぜひコメント欄でお気軽にお尋ねください。
アイキャッチ画像クレジット: URL Phishing via Shutterstock
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