職場のデータセキュリティを強化する9つの重要対策
テクノロジーとITセキュリティの分野に長年携わる中で、この絶えず進化する業界における最大の脅威の一つが「オンラインコンテンツのセキュリティ」であることに気づきました。組織のネットワークサーバーに保存された情報が破壊されたり、悪意のある第三者の手に渡ったりした事例は後を絶ちません。企業が身代金を要求されるランサム攻撃や、機密情報が従業員の手に渡り社内騒動に発展したケースなども報告されています。こうしたデータセキュリティの脅威を前に、コンピューターそのものを恐れる人も少なくありません。
こうしたインシデントを防ぐために、職場のデータセキュリティを向上させるべき9つの重要なセキュリティ対策をご紹介します。多様な種類のセキュリティ対策を網羅していますので、ぜひ最後までお読みください。
1. 物理的セキュリティ(フィジカルセキュリティ)
オフィスビルやコンピューターが設置されているエリアへのアクセスを強化するには、出入り口で機器を検査する警備員を配置することが有効です。物理的セキュリティには、すべての窓への防犯バーの設置や、施錠可能なドアの導入などが含まれます。これは、ノートパソコンや電子機器を盗もうとする者が最初に直面する抑止力となります。
さらに、従業員同士が互いの行動や移動について責任を持ち合うことで、機器のセキュリティ体制を強化できます。ネットワークハブへのアクセスを防ぐため、アクティブな機器をキャビネットに施錠して保管することも重要です。立ち入り制限区域にはアクセスコントロールカードや指紋認証システムを導入し、物理レベルでデータセキュリティを固めましょう。
2. パスワード/パスフレーズ
企業データのセキュリティを確保する一般的な方法の一つが、パスワードの効果的な運用です。パスワードとは、文書を開いたり、社内ネットワークやデータベースへアクセスしたりするために必要な秘密のコードです。他人が推測できないほど複雑でありながら、本人が覚えやすいものにする必要があります。長さは最低でも6文字以上が推奨されます。
さらに、CMOSレベルでコンピューターをロックすれば、OSが起動する前の段階で保護できます。これにより、そもそもマシン自体にアクセスできなくなるため、データを削除されるリスクすら回避できます。
もう一つの効果的な手法が、個人・組織レベルでのパスフレーズの導入です。パスフレーズとは、デバイスへのアクセス制御に使われる、より長い単語の組み合わせです(例:「I'admin@wsxdn.com$$wordIsGood1」)。パスフレーズはパスワードよりも格段に強力で、ハッカーからの攻撃に対抗できる可能性が高まります。他の対策と組み合わせれば、職場の情報セキュリティはさらに強化されます。
3. ハードドライブロック
ハードドライブにパスワード(ドライブキー)を設定できるツールを活用しましょう。これにより、仮にハードドライブが盗難に遭っても、盗んだ者にとって無価値なものになります。
4. バックアップ
すべての企業データを、オフサイトの安全な場所に保管されたメディアへ保存することも欠かせません。処理するデータ量に応じて、企業サーバーでは毎日のバックアップが必要になることもありますが、個人利用であれば定期的なバックアップで十分でしょう。
すべてのコンピューターを失っても、最新のバックアップがあれば迅速に業務を再開できます。情報はハードウェアよりも復元が困難だからです。バックアップ先としては、磁気テープドライブ、外付けハードドライブ、CD、DVDなどが挙げられますが、最も優れているのはクラウドバックアップです。必要なときにいつでも、どこからでも、どのデバイスからでもアクセスできます。
5. 侵入検知とファイアウォール
侵入防止ソフトウェアであるファイアウォールを導入するまで、データ保護は完全とは言えません。ファイアウォールは、許可されていない人物がインターネット経由で企業ネットワークへアクセスするのを防ぎます。専用のハードウェア装置として設置するケースもあれば、ゲートウェイサーバー(ネットワーク全体がインターネットへ接続する際の通り道となるサーバー)にインストールするソフトウェア形式の場合もあります。
6. アンチウイルス/アンチマルウェア対策
ウイルスはデータにとって重大な脅威です。ウイルスとは、ハードドライブの内容を消去してコンピューターを使用不能にしてしまうほど悪質なプログラムです。毎日のように新しいウイルスがインターネット上で拡散しています。インターネットに接続するすべてのコンピューターには、日々更新されるアンチマルウェアプログラムが必須です。ソフトウェアによるアンチマルウェア保護層の導入は、最も信頼性の高いデータセキュリティ対策の一つとされています。
7. 災害復旧計画(DRP)の文書化
データ保護への取り組みとして、会社が災害から復旧するために従うべきすべての方針と手順を文書化しなければなりません。優れたデータ保護対策を備えていても、それが特定の一人の頭の中だけにあるのでは意味がありません。その人が退職した瞬間、組織にとっての脅威となりかねません。DRPが確実に文書化され、継続的に更新されている体制を常に維持しましょう。
8. 紙媒体での保管
効果的な方法の一つは、情報を電子データだけでなく、印刷してファイリングしておくことです。ただし、ファイルは誰もが自由に閲覧できないようロッカー等に厳重に保管する必要があります。
細心の注意が求められる理由を、実体験からご紹介します。かつて筆者が勤務していた会社では、給与情報が印刷された紙がゴミとして廃棄され、従業員寮の敷地内で購入品を包む包装紙として使われているのが発見されたことがありました。ある従業員がそれに気づき、直ちに警告を発した結果、社内は大騒動となったのです。
9. 不要な書類のシュレッド
紙をゴミ箱に捨てるのではなく、必ずシュレッダーにかけて処分しましょう。そうすることで、第三者が断片化した情報やレポートをつなぎ合わせ、復元することを防げます。
これらの方法を実践することで、職場はもちろん個人のレベルでも情報セキュリティを大幅に向上させることができます。サイバー犯罪者は常に新たな脆弱性を探っているため、データセキュリティの手法も時代とともに進化させていく必要があります。最新の情報セキュリティに関する情報をお届けしますので、ぜひニュースレターをご購読ください。
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