Firefox拡張機能「Collusion」でトラッカーを可視化――あなたをオンラインで追跡しているのは誰?
自分を追跡しているサイトを、今度はこちら側から「監視」してみませんか。Collusion(コルージョン)はFirefox向けの無料拡張機能で、オンライン上で追跡が行われるたびにその記録を取り、誰が・どのサイトであなたを追跡しているのかをひと目で確認できます。Mozilla Foundationによれば、この拡張機能はユーザーにオンライン追跡の実態を学んでもらうことを目的としているとのことです。
「すべての追跡が悪いわけではありません。しかし、ほとんどの追跡はユーザーの同意もないまま、気づかれない形で行われています。それはおかしな話です。いつ、どのように、そもそも追跡されるかどうかを決めるのは、あなた自身であるべきです。Collusionはそのための強力なツールとなるでしょう」
実は、あなたは常に「見られて」いる
たとえば今この記事を読んでいる間も、多くのWebサイトが利用しているGoogle Analyticsによってアクセス情報が記録されています。SNSにログインした状態なら、そこからも行動が追跡されている可能性が高いでしょう。そして表示されている広告の大半も、何らかの形であなたを追跡しています。サイトからサイトへと移動するあなたの後を付け、興味のある分野を把握しようとしているのです。
心当たりはありませんか? Amazonである商品を調べた後、訪れる複数のサイトでその商品の広告ばかりが表示された経験がある人は多いはずです。これは「リターゲティング広告」と呼ばれる手法で、Web上のさまざまなサイトがユーザーの行動を監視・分析する用途のほんの一例にすぎません。FacebookのようなSNSにとって、こうした追跡データは長期戦略の中核であり、保有するユーザー情報こそが企業価値の源泉となっています。
つまり、あなたが被害妄想に陥っているわけではありません。彼らは本当にあなたを見ています。Collusionを使えば、どのサイトで誰が追跡しているのかを視覚的に把握できるのです。
トラッカーを追跡する
Collusionをインストールすると、すぐにトラッカーの記録が始まります。ブラウザの下部に新しいアイコンが表示されるはずです。
アイコンが見当たらない場合は、アドオンバーが無効になっている可能性があります。URLバー付近の余白を右クリックし、「アドオンバーを表示」を選択すれば有効化できます。アイコンをクリックすると、クモの巣のようなグラフが開きます。
巣の中心にあるアイコンが、実際にあなたが訪れたサイトです。しかし、ほとんどの人の場合、ここに表示されるサービスの大半は見覚えのないものばかりでしょう。これらは、訪問先のサイトが追跡を許可している各種サービスです。訪問済みのサイトをクリックすると、そのサイトが利用している追跡サービスの一覧が表示されます。
正直に言うと、かなりの数のサービスが使われています。
これらの追跡サービスにはいくつかの種類があります。まず広告ネットワークは、人々が複数のサイト間をどう移動するかを観察し、興味関心を割り出そうとします。次にSNSは、シェアボタンなどの埋め込みツールを通じて、Web全体でユーザーを追跡します。そしてサイト運営者自身が使う分析ツールもあります。たとえばGoogle Analyticsは、どんな記事が読まれているのかを把握し、より良いコンテンツ作りに役立てるために広く利用されています。
とはいえ、追跡サイトの圧倒的多数は広告関連です。Collusionでは、特定のサイトがどのサービスに追跡を許しているかだけでなく、普段よく使う複数のサイトにまたがって存在する広告ネットワークも確認できます。任意の広告ネットワークをクリックしてみましょう。
表示される情報が100%正確である保証はありませんが、日常的にWebを使うときに何が起きているのかを理解する手がかりとしては十分役立ちます。
試してみたくなりましたか?
Firefox向けのCollusionは無料でダウンロードできます。
ちょっと待って…それってどういうこと?
いまいちピンとこないという方は、「Webはあなたについて何を知っているのか」「あなたはどうやってインターネットに魂を売ったのか」といった関連記事を読んでみると、全体像がつかみやすくなります。
オンライン追跡に対する評価は分かれています。追跡こそが今日のWeb経済を支えているのだ、と主張する人も少なくありません。ただ、どちらの立場であっても認めざるを得ないのは、大多数のWebユーザーが、自分がここまで徹底的に追跡されていることを知らないという事実です。Collusionは、どのサイトがどのサービスに追跡を許しているかを視覚的に示すことで、この問題への理解を助けてくれます。肩をすくめて流す人もいれば、自分を追いかける存在の多さに驚く人もいるでしょう。
筆者の同僚は、こうした追跡なしにコンテンツ企業が利益を出すのは不可能だと主張し、追跡を妨げるAdBlockやGhostery、NoScriptを「悪」とまで呼んでいます。確かに彼の方が多くのサイトを運営しており、筆者は書く専門なので、この点については彼が専門家かもしれません。それでも、追跡に頼らずにオンラインで収益を上げる方法は必ずあるはずだ、と筆者は考えてしまいます。
追跡から身を守るには
追跡されることが気になる方は、以下の対策も検討してみてください。
- SNSからの追跡をブロックする:各SNSの設定や専用ツールで外部連携を制限できます。
- プライベートブラウジングを活用する:特にオンラインショッピングの際は、追跡による価格の吊り上げ(ダイナミックプライシング)を避けるのに有効です。
- Do Not Track(DNT)を確認する:ただし、広告ネットワークの対応が後退しており、効果は低下傾向にある点には注意が必要です。
オンラインで自分を追跡している相手を突き止めるためのコツや、おすすめのツールがあれば、ぜひコメント欄で教えてください。
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