ネットワークセキュリティ
 Computer >> コンピューター >  >> ネットワーキング >> ネットワークセキュリティ

個人情報の盗難(ID盗用)とは?サイバー犯罪者の8つの手口と自分を守る対策を徹底解説

毎年、世界中で数百万人もの人が個人情報の盗難(なりすまし被害)に遭っており、その数は年々増加し続けています。誰もが標的になり得ますが、特に狙われやすいのは、インターネット上の安全対策を怠っている人々です。

では、個人情報の盗難とは具体的にどのようなもので、どのような手口で行われ、どうすれば防げるのでしょうか。

個人情報の盗難とは?

個人情報の盗難(Identity Theft)とは、他人の機密性の高い個人情報を盗み出し、悪意のある目的に使用する行為です。対象となるのは、個人識別番号や社会保障番号、クレジットカード情報といった重要なデータです。

通常、犯人は盗み出した情報を使って、ローンやクレジットを不正に契約したり、物品を購入したり、さらには本人になりすまして違法行為を行ったりします。

それでは、サイバー犯罪者は実際にどのような方法で個人情報を盗んでいるのでしょうか。

サイバー犯罪者が使う8つの主な手口

サイバー犯罪者は、さまざまな手法で個人情報を収集しています。ここでは代表的な手口を紹介します。

1. 安全でない通信経路からの傍受

個人情報の盗難(ID盗用)とは?サイバー犯罪者の8つの手口と自分を守る対策を徹底解説

暗号化されていない通信は、簡単に盗み見られる危険があります。典型例としては、暗号化されていない公衆Wi-Fiの利用や、SSL化されていない(HTTPのままの)ウェブサイトの閲覧が挙げられます。こうした環境では、入力した個人情報が第三者に傍受される恐れがあります。

2. Wi-Fiルーターへの不正アクセス

脆弱なパスワードで運用しているWi-Fiルーターは、サイバー犯罪者にとって格好の標的です。ハッカーが一度ルーターのパスワードを突破してしまえば、そのネットワークを流れるすべてのデータに自由にアクセスできてしまいます。

3. ダークウェブでの個人情報の売買

盗み出した個人情報をダークウェブ(闇市場)で売買する犯罪者も存在します。あなたのデータが一度流出し、悪意のある人物の手に渡れば、そこから二次的・三次的な被害へと発展していきます。

4. データ漏洩(データブリーチ)

企業のサーバーに不正侵入し、顧客や従業員の機密情報を一括して盗み出す手口もあります。流出するデータには、個人識別番号、住所、クレジットカード情報、パスワードなどが含まれることがあります。

5. マルウェアの配布

マルウェア(悪意あるソフトウェア)を使って個人情報を盗み出すケースも少なくありません。これらのプログラムは検知されにくい形でデバイスに潜伏し、気づかないうちに機密情報を収集し続けます。

6. メールアカウントの乗っ取り

メールアカウントが不正ログインされると、犯人は過去のやり取りからあらゆる個人情報を把握できます。さらに、あなたになりすましてメールを送信し、周囲の人の情報を引き出したり、新たなマルウェアを拡散したりすることもあります。

7. フィッシング詐欺

個人情報の盗難(ID盗用)とは?サイバー犯罪者の8つの手口と自分を守る対策を徹底解説

フィッシングは、大量の個人情報を効率的に収集できる手口です。銀行や勤務先などを装った偽メールを送りつけ、受信者を騙して個人情報を入力させます。一見すると本物そっくりですが、返信した先にはサイバー犯罪者が待っています。

8. ファーミング詐欺

ファーミングは、正規のサイトにアクセスしようとしたユーザーを、巧妙に作られた偽サイトへ強制的に誘導する手口です。偽サイトでログイン情報などを入力してしまうと、その情報はすべて犯罪者の手に渡ってしまいます。

個人情報の盗難から身を守る8つの対策

個人情報の盗難の被害者には、オンラインでの安全対策に無知・無頓着な人が多く見られます。以下のセキュリティ習慣を実践して、自分自身を守りましょう。

1. セキュアなウェブサイトだけを利用する

個人情報の盗難(ID盗用)とは?サイバー犯罪者の8つの手口と自分を守る対策を徹底解説

ファーミングなどの脅威を避けるには、SSL証明書を持つ安全なサイトのみを利用することが大切です。URLが「https://」で始まるかどうかを必ず確認しましょう。「s」は「Secure(安全)」を意味し、通信が一定レベルで暗号化されていることを示しています。信頼できないサイトには、絶対に個人情報を入力しないでください。

2. 公共のパソコンでは閲覧履歴を消去する

公共のパソコンで機密情報を入力した場合は、使用後に必ず閲覧履歴を削除しましょう。放置しておくと、次に使った人に個人情報を盗むのに必要な情報をそのまま渡すことになりかねません。

3. メールアカウントを保護し、怪しいメールを開かない

メールアカウントのセキュリティを強化することは、乗っ取り被害を防ぐ最善策です。同時に、フィッシング詐欺の被害に遭わないよう、不審なメールには十分注意が必要です。

信頼できないメールに含まれるリンクや添付ファイルは、絶対にクリックしないこと。

4. パスワードを定期的に変更する

デバイス、Wi-Fiルーター、各種アカウントごとに、それぞれ固有のパスワードを設定することが極めて重要です。使い回しをしていなければ、一つのパスワードが漏れても、他のアカウントまで被害が及ぶことはありません。

また、不審なログイン通知を受けたら、直ちにパスワードを変更してください。

5. 多要素認証(MFA)を活用する

多要素認証を提供しているサービスでは、必ず有効にしましょう。この機能を使えば、ログイン時に追加の本人確認が求められるため、たとえパスワードが漏れていても、第三者がアカウントに侵入するのは格段に難しくなります。

6. クレジットを凍結する

近いうちにローンやクレジットを申し込む予定がないなら、信用情報の一時凍結(クレジットフリーズ)を検討しましょう。これにより、犯罪者があなたの名義で不正にクレジット契約を申し込むことを防げます。

7. 公衆Wi-Fiや公共PC利用時はVPNを使う

VPNを使用すると、デバイスとの間でやり取りされるすべての通信が暗号化されます。公衆Wi-Fiや公共のパソコンを利用する際でも安全にブラウジングでき、個人情報を狙う犯罪者の侵入を防げます。

8. 怪しいソフトや海賊版ソフトを避ける

個人情報の盗難(ID盗用)とは?サイバー犯罪者の8つの手口と自分を守る対策を徹底解説

海賊版ソフトは、マルウェア感染の主要な経路の一つです。こうしたソフトは機密情報を盗み出すだけでなく、デバイス自体に深刻な損害を与えることもあります。海賊版アプリは避け、ソフトウェアは必ず公式サイトなど信頼できる配布元からダウンロードしましょう。

個人情報の盗難の警告サイン

自分が被害に遭っているかもしれないと感じたら、以下のサインに注意してください。

1. 覚えのない銀行・クレジットカードの請求

心当たりのない購入の通知が銀行から頻繁に届く場合、それは金融アカウントに不正アクセスされた兆候かもしれません。

2. 心当たりのないログイン通知

多くのサービスはログイン時に通知を送りますが、自分がログインしていないのに通知が届く場合は、誰かがあなたの認証情報を手に入れた可能性があります。多要素認証のコードが勝手に届いた場合も、誰かがアカウントへの侵入を試みている証拠です。すぐに自分でログインし、パスワードなどの認証情報を変更しましょう。

3. 債権回収会社からの連絡

申し込んだ覚えのない借金について催促の電話がかかってきたら、誰かがあなたの名義で借金をしている可能性があります。これは信用情報にも記録され、長期的に信用スコアに悪影響を及ぼしかねません。

サイバー犯罪者から身を守るために

個人情報の盗難の被害に遭った疑いがある場合は、速やかに行動することが重要です。ただし、慌てる必要はありません。焦りはミスにつながります。まず最初に行うべきは、銀行などの関係機関に被害を報告することです。

同時に、すべてのパスワードを変更し、ハッカーがアカウントに簡単にアクセスできないようにしましょう。さらに安心を求めるなら、個人情報保護・監視サービスの利用も検討してみてください。

  1. アドウェアとは?仕組み・感染経路と効果的な対策方法を徹底解説

    アドウェアとは? 「おめでとうございます!!無料iPhoneが当選しました!!!」「今すぐここをクリック!!!!」——インターネットを利用している最中に、突然このようなメッセージが大量に表示されたことはありませんか?スパムだと思った方、その通りです。この手の広告が大量に表示される場合、あなたのシステムにはアドウェア(adware)と呼ばれる悪意のあるソフトウェア(マルウェア)が潜んでいる可能性があります。 アドウェアとは、ブラウザやシステムの一部を乗っ取り、ユーザーに望まない広告を大量に表示させるソフトウェアのことです。 アドウェアにはさまざまな種類がある アドウェアにはいくつかのタイプがあり

  2. リプレイアタックとは?仕組みと効果的な防止策を徹底解説

    デジタル技術の進歩により、私たちの生活は格段に便利になりました。しかし同時に、サイバー攻撃やデータ漏洩のリスクにも常にさらされています。本記事では、「リプレイアタック」とは何か、そしてそれを防ぐための具体的な対策について詳しく解説します。 リプレイアタックは、サイバー犯罪者が保護されたネットワークに侵入し、通信を傍受した上で、メッセージの再送や遅延によって受信者を騙し、攻撃者の意図どおりの動作をさせる攻撃手法です。この攻撃の厄介な点は、攻撃者が傍受した暗号化メッセージを解読する高度な技術を持っていなくても、メッセージ全体をそのまま再送するだけで送信者になりすませてしまうことにあります。 リプレ