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WPS登場前はネットワークセキュリティをどう守っていたのか?WPSの仕組み・使い方・リスクを徹底解説

WPS(Wi-Fi Protected Setup)とは何か?

WPS(Wi-Fi Protected Setup)とは、無線LANルーターとパソコン、スマートフォン、カメラなどの機器を、暗号化された安全な接続で簡単につなぐための機能です。従来は複雑な暗号キー(パスワード)を手入力する必要がありましたが、WPSならボタンを押すだけで接続設定が完了します。メーカーによっては「WPS(プッシュボタン)」という表記で案内されていることもあります。

WPSが登場する前のネットワークセキュリティ

WPSが普及する以前は、ユーザー自身がSSID(ネットワーク名)を選択し、WEPやWPAといった暗号化キーを手動で入力して接続するのが一般的でした。特に初期のWEP規格は脆弱性が指摘され、その後より強固なWPA PersonalやWPA2へと移行していきました。ネットワーク設定に不慣れな初心者にとっては大きな負担であり、ここを簡略化するために生まれたのがWPSです。

WPSが利用するセキュリティ規格

WPS対応の無線LANは、WPA PersonalまたはWPA2によって暗号化されたパスワードでのみ保護されます。ルーターとワイヤレス機器(カメラなど)の間の接続を、できるだけ速く・簡単に確立することを目的とした仕組みです。

WPSの使い方

テレビ(Android TV)でWPSを有効にする方法

付属のリモコンでHOMEボタンを押し、「設定」画面を開きます。「ネットワーク」メニューから「ネットワーク接続設定」を選択し、接続方式として「無線LAN」「Wi-Fi」「Wireless LAN」のいずれかを選んだ後、「WPS(プッシュボタン)」を選択してください。

AndroidスマートフォンでWPS接続する方法

設定アプリを開いてWi-Fiセクションへ進みます。次に、ルーター本体のWPSボタンを押します。多くの場合、ボタンには「WPS」という文字かWPSアイコンが表示されています。Android側では「Wi-Fi詳細設定」から、ルーターがPIN入力方式かプッシュボタン方式かに応じて該当するオプションを選びましょう。

ルーター側でWPSを設定する方法

ルーターの管理画面(メイン設定メニュー)を開き、上部メニューの「ワイヤレス設定(Wireless Settings)」をクリックします。左側の「基本セキュリティ設定(Basic Security Settings)」から、WPSの有効/無効を切り替えることができます。

WPSにセキュリティリスクはあるのか?

WPSは便利である反面、プロトコル自体にセキュリティ上の弱点があることが知られています。最大の問題は、WPS経由で接続されたすべてのデバイスが攻撃対象になりうる点です。ハッカーが一度ルーターへのアクセスに成功すると、そこに接続されているすべての機器にアクセスされてしまう恐れがあります。

WPSを無効にするとどうなる?

WPSを無効にすると、新しいデバイスをWi-Fiネットワークに追加する際に、従来どおりのパスワード入力が必要になります(利便性は低下します)。しかし、WPSを狙った攻撃を受けることがなくなるため、セキュリティ面では大きく向上します。「利便性」と「安全性」のどちらを優先するかで判断しましょう。

WPSは使うべきか?

WPSは「便利さ」と「セキュリティ」を両立しようとした好例ですが、前述の脆弱性を考慮すると、家庭内の重要なデータを扱う環境では無効化しておくのが無難です。逆に、来客用など一時的な接続に使う場合は、設定後に再度無効にする運用も有効です。

補足:WPSには別の意味もある

溶接分野におけるWPS(Welding Procedure Specification)

溶接業界では、WPSは「Welding Procedure Specification(溶接施工要領書)」を意味します。これは、溶接工が生産基準や適用される規格要求を満たす溶接を効率的に行うための手順をまとめた文書です。溶接製品の品質・安全性・信頼性を確保するだけでなく、手順を文書化することで生産性向上にもつながります。WPSには、母材、溶加材、ガス、溶接姿勢、技法など、目的の溶接を実現するために必要な変数がすべて記載されます。ASMEコード第IX編ではPナンバー、Fナンバー、Aナンバー、PWHT(後熱処理)、板厚などが必須変数とされ、これらが指定範囲外となった場合はWPSの再認定が必要です。

オフィスソフト「WPS Office」について

また、Windows、macOS、Linux、iOS、Android向けアプリを幅広く提供するオフィススイート「WPS Office」も存在します。インドでは人気の高いソフトですが、中国製アプリ59個がユーザーのプライバシーとセキュリティを脅かすおそれがあるとして、インド内務省により使用禁止措置が取られた経緯があります。

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