ネットワークセキュリティ
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医療機関・クリニックに必須のネットワークセキュリティ対策とは?基礎から実践まで徹底解説

医療機関におけるネットワークセキュリティの重要性

電子カルテや医療機器のネットワーク化が進む昨今、クリニックや病院などの医療機関にとって、サイバーセキュリティ対策は欠かせないものとなっています。患者の個人情報や医療データの漏洩は、信頼の失墜だけでなく法的な問題にも発展しかねません。本記事では、医療機関が講じるべきセキュリティ対策の基本を体系的に解説します。

医療施設向けセキュリティ計画の作り方

まず重要なのはリスクアセスメントの実施です。自院が抱える脆弱性を把握した上で、組織全体にセキュリティ文化を浸透させましょう。IT部門のセキュリティポリシーや手順を見直し、従業員への教育を通じてセキュリティのベストプラクティスを周知することも大切です。さらに、総合的なセキュリティ計画の一環として、災害復旧(ディザスタリカバリー)計画も整備しておく必要があります。

病院で利用されるネットワークの種類

現在、多くの病院では無線LAN(ローカルエリアネットワーク)が導入され、日常的な接続手段として活用されています。院内では、医療データの伝送、患者モニタリング、スタッフ間のコミュニケーションなどに無線LANが使われています。

なお、ネットワークには主に以下の4種類があります。

  • LAN(ローカルエリアネットワーク):建物内など限られた範囲でコンピュータを接続するネットワーク
  • PAN(パーソナルエリアネットワーク):個人を中心としたごく狭い範囲のネットワーク
  • MAN(メトロポリタンエリアネットワーク):都市単位の広域ネットワーク
  • WAN(ワイドエリアネットワーク):インターネットのように広範囲をカバーするネットワーク

医療におけるサイバーセキュリティとは

医療分野におけるサイバーセキュリティの目的は、電子的なデータや資産への不正アクセス・不正利用・情報開示を防ぐことです。サイバーセキュリティには3つの目標があり、「CIAトライアド」と呼ばれます。すなわち、機密性(Confidentiality)完全性(Integrity)可用性(Availability)の維持です。

医療ITシステムのセキュリティ確保のための推奨事項

医療機関がヘルスITシステムのセキュリティを確保するために、以下の対策が有効です。

  • 組織にセキュリティ文化を根付かせる
  • モバイルデバイスへの対策を講じる
  • 適切なコンピュータ利用習慣を日常業務に取り入れる
  • ファイアウォールを最新の状態に保つ
  • アンチウイルスソフトを常に最新に更新する
  • 不測の事態に備えた計画を立てる
  • 保護対象の健康情報へのアクセス権限を管理する
  • 強固なパスワードを設定し、定期的に変更する

EHR(電子カルテ)のプライバシーとセキュリティ保護

電子健康情報を守るためには、EHRシステムに以下のようなセキュリティ機能を組み込むことが有効です。アクセス制御ツールとしてパスワードやPIN番号を利用し、許可された人物だけが情報へアクセスできるよう制限します。また、暗号化によってデータそのものの安全性を高めることも重要です。

医療データセキュリティとHIPAA

米国の医療保険の携行性と責任に関する法律(HIPAA)に関連する規制は、医療データセキュリティの重要な構成要素です。HIPAAセキュリティ規則に準拠するためには、対象となる事業者がリスクアセスメントを実施し、特定された脆弱性に対処するリスク管理プログラムを導入しなければなりません。

診療所でHIPAA準拠を達成するには

診療所でHIPAAに対応するためには、次のステップが推奨されます。

  • オフィスのあらゆる場所でプライバシーを確保する
  • プライバシーに関する方針を公示によって一般に告知する
  • 書面によるポリシーと手順を最新に保ち、遵守する
  • スタッフ全員にHIPAAのやってよいこと・いけないことを教育する
  • HIPAAのプライバシーおよびセキュリティのリスク評価を毎年実施する

セキュリティ計画の策定手順

効果的なセキュリティ計画は、以下の6つのステップで構築します。

  1. ビジネスモデルの理解:まず自組織の事業内容を把握する
  2. 脅威アセスメントの実施:現実の脅威が何であるかを特定する
  3. ITシステム向けセキュリティポリシーと手順の策定
  4. 安全・セキュリティ重視の姿勢づくり
  5. インシデント対応プロセスの定義
  6. セキュリティ管理策の実装

また、計画策定の最初の一歩としては、規制環境の評価を行うことが挙げられます。続いて、プロジェクトのガバナンス・監督・責任体制を明確化し、資産のインベントリ(棚卸し)を作成します。

セキュリティ計画に含めるべき要素

セキュリティ計画には、さまざまな具体的な問題に対応するための方針・措置・プロトコルが含まれます。例えば、警備員やセキュリティ管理担当者の拘束・失踪といった事態への対応も想定しておく必要があります。特定状況用のプロトコルが実際に機能するためには、日々の運用において追加の方針や措置を実施することが求められます。

病院ネットワークとは

「病院ネットワーク」とは、公的・私的・非営利のいずれかの組織が提供する、複数の病院および広範な医療施設・サービスの集まりを指します。病院ネットワークには通常1つの本部があり、多くの場合、傘下の病院が所在する地域のいずれかに置かれています。

病院でのインターネット活用

患者やその家族は、インターネットを通じて病院の方針や手続き、病気や治療に関する情報を入手できます。専門家が検証したサービス、医療従事者、あるいは同様の健康上の問題を抱える人々から回答を得ることも可能です。

サイバーセキュリティが医療にもたらすメリット

サイバーセキュリティと患者安全の取り組みを連動させることで、患者の安全とプライバシーを確保できるだけでなく、医療提供を妨げる中断を軽減し、質の高い医療の継続性を担保できます。また、ネットワーク接続されたあらゆる医療機器の安全性を確保することで、医療機関はサイバーリスクを低減できます。

サイバー攻撃を防ぐために医療機関ができること

サイバー攻撃のリスクを低減するため、医療機関は多様なサイバーセキュリティ製品・サービスを活用できます。主なものは以下の通りです。

  • EDR(Endpoint Detection and Response:エンドポイント検知・対応)
  • ネットワーク監視・アラートプログラム
  • ファイアウォールの監査とアップグレード

医療セキュリティを向上させる方法

  • ヘルスITセキュリティを組織文化として定着させる
  • モバイルデバイスを保護する
  • ソフトウェアとOSを常に最新に保つ
  • 情報漏洩は起こりうるものと前提に備えをしておく
  • スタッフ向けの定期トレーニングを実施する
  • パートナー企業にもヘルスITセキュリティを優先してもらう

病院情報システムをより安全にするには

  • 組織的なセキュリティ文化を築く
  • 使用するデバイスを保護する
  • 優れたサイバーセキュリティ慣行を常に維持する
  • ファイアウォールを設置する
  • アンチウイルスソフトを導入・更新する
  • 信頼できるソースへデータをバックアップする
  • 保護された健康情報へのアクセス権を適切に管理する
  • パスワードを定期的に変更する

健康情報のセキュリティを維持する方法

  • 組織内にセキュリティ文化を促進する
  • リスク管理プログラムを導入する
  • ベンダーおよび業務提携先との関係を管理する
  • インシデント対応プロセスを整備する
  • 環境の監視と監査を行う
  • 企業全体(エンタープライズ)を管理する
  • データを暗号化する
  • データベースを監視する

まとめ

医療機関のネットワークセキュリティは、患者情報の保護と医療提供の継続性を支える基盤です。リスクアセスメントから始まり、セキュリティ文化の醸成、ファイアウォールや暗号化、EDRといった技術的対策、そしてHIPAAなどの規制への準拠まで、多層的なアプローチが求められます。今日から実践できる対策を一つずつ導入し、堅牢なセキュリティ体制を築きましょう。

  1. ネットワークセキュリティとは?目的・仕組み・種類を徹底解説

    ネットワークセキュリティとは ネットワークセキュリティとは、ネットワークへの不正侵入や情報漏洩、その他さまざまな脅威からシステムを守るための対策の総称です。ハードウェアやソフトウェアといった技術的なソリューションだけでなく、ネットワークの利用方法やアクセス制御、全体的なセキュリティに関わるプロセス、ルール、設定までを含む幅広い概念です。 簡単にいうとネットワークセキュリティとは? シンプルに表現するなら、ネットワークセキュリティとは「ネットワーク、データ、そして接続された機器を不正利用から守るために設計されたあらゆる活動」のことです。ハードウェアに加えてソフトウェアも不可欠な要素であり、マルウ

  2. ネットワークセキュリティの学習に必要な数学とは?大学で求められるレベルを徹底解説

    ネットワークセキュリティに数学は必要?多くの技術系分野において数学は前提知識とされており、急速に成長しているサイバーセキュリティ分野も例外ではありません。エントリーレベルの職種であれば高校レベルの数学の理解があれば十分ですが、高度な技術職ではより進んだ数学の知識が求められます。ネットワークセキュリティにおける数学の活用例サイバーセキュリティでは、コンピュータ内部の値の表現にブール代数が使われています。また、最も広く活用されているのが暗号技術(クリプトグラフィー)です。暗号化・復号化の仕組みは数学的なアルゴリズムに基づいているため、代数や確率論などの知識がその基盤となります。ネットワークセキュリ