ネットワークセキュリティにおける攻撃とは?意味と主な種類を徹底解説
ネットワークセキュリティにおける「攻撃」とは何か
ネットワーク攻撃とは、組織のネットワーク内にあるデジタル資産に対して、許可なく不正にアクセスする行為を指します。悪意のある第三者によるサイバー攻撃は、機密情報の改ざん・破壊・窃取といった深刻な被害をもたらすことが少なくありません。
攻撃者は多くの場合、ネットワークの境界部分(ペリメーター)を標的にし、そこから内部システムへの侵入を試みます。一度侵入に成功すると、データの盗み見や情報の抜き取り、システムの破壊など、さまざまな被害が発生する可能性があります。
「脅威」と「攻撃」の違い
セキュリティの分野では、「脅威」と「攻撃」は区別して考えられます。
脅威とは、システムや資産が持つ脆弱性(セキュリティ上の弱点)を突く可能性のある、潜在的なセキュリティ違反のことです。まだ実際には発生していないものの、いつ発生してもおかしくないリスクを指します。
一方、攻撃とは、攻撃者が意図的にシステムや資産へ危害を加える行為そのものです。攻撃には必ず動機があり、好機が訪れたときに実行できるよう計画されているのが一般的です。
能動的攻撃と受動的攻撃
ネットワーク攻撃は、その性質によって大きく2つに分類できます。
能動的攻撃(アクティブ攻撃)
能動的攻撃とは、システムの動作を改ざんしたり妨害したりする攻撃です。データの書き換え、暗号化、破壊などが含まれ、システムリソースに直接的な影響を与えます。
受動的攻撃(パッシブ攻撃)
受動的攻撃とは、システム上の情報を盗み見たり利用したりするものの、システムリソース自体には影響を与えない攻撃です。電話の盗聴などが代表例として挙げられます。データは一切変更されず、監視・記録のみが行われる点が特徴です。
主要なネットワーク攻撃の種類
マルウェア攻撃
マルウェアとは、悪意のある目的で作成されたプログラムコードの総称です。感染したサーバーやデバイス、エンドポイントにアップロードされ、システムへの侵入やデータ窃取、破壊活動を行います。主な種類は以下の通りです。
- ウイルス:他のファイルに寄生して増殖し、システムに損害を与える
- ワーム:宿主ファイルなしで自己複製し、ネットワーク経由で拡散する
- スパイウェア:ユーザーの個人情報や行動を密かに収集する
- ランサムウェア:データを暗号化し、復元と引き換えに身代金を要求する
- トロイの木馬:正規ソフトを装って侵入し、バックドアを開く
- ルートキット:OSの深部に潜み、不正アクセスを持続的に可能にする
フィッシング・スピアフィッシング
フィッシングは、クレジットカード番号やパスワードなどの機密情報を騙し取るオンライン詐欺です。偽のメールやWebサイトを使ってユーザーから情報を引き出します。特定の個人や組織を狙い打ちにする手口は「スピアフィッシング」と呼ばれます。
DoS攻撃/DDoS攻撃
サービス拒否(DoS)攻撃は、大量のリクエストを送りつけてWebサイトやサーバーを機能不全に陥れる攻撃です。複数の拠点から同時に攻撃を行うものは「分散型サービス拒否(DDoS)攻撃」と呼ばれ、乗っ取られた端末のネットワーク(ボットネット)が利用されることもあります。
中間者攻撃(MitM攻撃)
中間者攻撃は、通信経路に攻撃者が割り込み、送信者と受信者の間でやり取りされるデータを盗み見たり改ざんしたりする攻撃です。攻撃者は両者のふりをして通信を仲介するため、当事者が気づきにくいという特徴があります。
SQLインジェクション
SQLインジェクションは、Webアプリケーションの入力フォームなどに悪意のあるSQL文を注入し、データベースを不正操作する攻撃です。個人情報の漏洩やデータの改ざんにつながる危険性があります。
ゼロデイ攻撃
ゼロデイ攻撃は、ベンダーがまだ修正プログラムを公開していない未知の脆弱性(ゼロデイ脆弱性)を悪用する攻撃です。対策が存在しない状態で攻撃を受けるため、非常に危険度が高いとされています。
XSS(クロスサイトスクリプティング)
XSSは、Webサイトに悪意のあるスクリプトを埋め込み、閲覧したユーザーのブラウザ上で実行させる攻撃です。Cookieの窃取やセッションハイジャックなどの被害が起こり得ます。
パスワード攻撃
総当たり攻撃(ブルートフォースアタック)や辞書攻撃などにより、IDとパスワードを不正に入手しようとする攻撃です。推測されやすいパスワードを使用しているアカウントが狙われやすくなります。
DNSトンネリング
DNSトンネリングは、DNSプロトコルを悪用してファイアウォールを回避し、外部へデータを持ち出したりマルウェアと通信したりする手法です。
ドライブバイダウンロード
ドライブバイダウンロード攻撃は、脆弱性を持つWebサイトを閲覧しただけで、知らないうちにマルウェアをダウンロードさせてしまう攻撃です。
その他の脅威:権限昇格とインサイダー脅威
ネットワークへの侵入後、攻撃者がより高い権限を不正に取得する「権限昇格」も重大な脅威です。また、組織の内部の人間による情報漏洩や破壊工作(インサイダー脅威)も、外部からの攻撃と同等以上に注意が必要です。
まとめ
ネットワーク攻撃は、能動的攻撃と受動的攻撃の2系統に大別され、マルウェア、フィッシング、DDoS、SQLインジェクション、中間者攻撃など多岐にわたる手口が存在します。脅威の全体像を理解し、多層防御や従業員教育など、組織に合ったセキュリティ対策を講じることが重要です。
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