ネットワークセキュリティの「CDC」とは?サイバーディフェンスセンターの役割を徹底解説
ネットワークセキュリティにおける「CDC」の意味
「CDC」という略称は、文脈によって2つのまったく異なる組織・概念を指します。1つは米国の「疾病予防管理センター(Centers for Disease Control and Prevention)」、もう1つはサイバーセキュリティ分野の「サイバーディフェンスセンター(Cyber Defense Center)」です。本記事では、それぞれの意味と役割、さらに関連するセキュリティの基礎知識をわかりやすく解説します。
疾病予防管理センター(CDC)としてのCDC
米国において、疾病予防管理センター(CDC)は、世界各地で発生する健康上の脅威と戦うことで、アメリカ国民の健康・安全・安心を守る国家機関です。感染症に国境はなく、今日のように世界が強く相互接続された時代では、どこかで発生した疾病の脅威が瞬く間に自国へ波及しかねません。そのためCDCは24時間体制で脅威を監視し、小さな隙間からでも病気が拡大しないよう備えています。また、健康安全保障の向上だけでなく、医療サービスへのアクセス改善にも取り組んでおり、「命を救い、流行を防ぐ」ことを使命とした国の健康防護機関です。
サイバーディフェンスセンター(Cyber Defense Center)としてのCDC
一方、サイバーセキュリティ業界でいうCDCとは「Cyber Defense Center(サイバーディフェンスセンター)」の略称です。これは、サイバー攻撃の検知・評価・防止・対応を専門的に行う組織単位を指します。
例えば、グローバルIT企業のインフォシス(Infosys)は、世界に7つのサイバーディフェンスセンターを設置し、サイバー脅威への対応態勢を整えています。主な拠点は、インドのバンガロール、ハイデラバード、プネー、チェンナイ、そしてルーマニアのブカレストなどです。
CDC(サイバーディフェンスセンター)が管理する主な領域
サイバーディフェンスセンターが担当するセキュリティ領域は多岐にわたります。
- サーバーセキュリティ
- ネットワークセキュリティ
- ワイヤレス(無線)セキュリティ
- セキュリティ監査
- 状況認識(サイチュエーショナル・アウェアネス)
- セキュリティインシデント管理
- 重要資産の特定
- 脆弱性管理
- 侵入検知
SAMS(Secure Access Management Services)とは
SAMSは「Secure Access Management Services(セキュアアクセス管理サービス)」の略で、CDCの非公開システムへアクセスを許可された職員に対して、安全なアクセス手段を提供する仕組みです。ユーザーはオンライン登録後に本人確認を行い、SAMSのパスワードとグリッドカードを使って複数のコンピューターから安全にシステムへログインできます。
また、企業向けのアクセス管理ソリューション(例:Security Access Manager)を利用すれば、Webアプリケーションやクライアント/サーバー型アプリケーションの認証・認可を一元管理できます。これにより、柔軟かつスケーラブルなアクセス制御が実現し、安全で管理しやすいアプリケーションやインフラの構築を支援します。
サイバーセキュリティプログラムとは
組織のセキュリティを効果的に運用するには、全体を統括するサイバーセキュリティプログラムが必要です。同プログラムには、情報セキュリティポリシー、手順、ガイドライン、標準をすべて盛り込むべきであり、これらによってセキュリティを効果的に管理するための実践方法と統制(コントロール)を定義します。
サイバーディフェンスとサイバーセキュリティの違い
サイバーセキュリティは、危険から身を守るために必要な保護全般を指す広い概念です。一方、サイバーディフェンスは、サイバー脅威から能動的に防御することに特化した活動を意味します。つまり、サイバーセキュリティという大きな枠組みの中に、サイバーディフェンスが含まれる関係性です。
人工知能(AI)によるサイバー防御
人工知能(AI)の目的は人間の知能を模倣することにあり、サイバーセキュリティはその最も有望な活用分野の1つです。AIシステムを適切に活用すれば、企業への脅威の警報、未知のマルウェアの特定、機密データの保護などを自動化でき、防御体制を大幅に強化できます。
サイバーセキュリティプログラムの始め方
- 自社が保有するデータの種類と、どれが機微情報かを把握する
- 情報の保管場所を明確に定義する
- ネットワークに接続されているすべてのハードウェアとソフトウェアを記録・管理する
- 従業員やユーザー向けに、サイバーセキュリティのベストプラクティス研修を実施する
優れたサイバーセキュリティプログラムの条件
優れたサイバーセキュリティプログラムとは、リスクを予防的に発見・低減できる指標を選定し、実行可能な情報を提供できるものです。業界標準と組界標準と組織自身のリスク許容度(リスクアペタイト)を組み合わせることから始めるのが良い出発点となります。
サイバーセキュリティプログラムの主要要素
- リスク管理と問題監督(ガバナンス)
- 脅威インテリジェンスと社内外リソースとの連携
- サードパーティベンダーやサービスプロバイダーに関わるリスクの管理
- インシデント発生時のレジリエンス(回復力)
まとめ
「CDC」は、健康分野では疾病予防管理センター、サイバーセキュリティ分野ではサイバーディフェンスセンターを意味します。後者は、ネットワーク・サーバー・ワイヤレスの各セキュリティから脆弱性管理、侵入検知まで幅広い領域を担う、現代の組織に不可欠なセキュリティ拠点です。効果的なCDC運用には、明確なポリシー策定、SAMSのようなアクセス管理、AIの活用、そして継続的な従業員教育が欠かせません。
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