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ISDNとは?ネットワークセキュリティや種類・仕組みをわかりやすく解説

ISDN(サービス総合デジタル網)とは

ISDN(Integrated Services Digital Network)とは、電話回線を利用して音声通話やビデオ通話、データ伝送などのさまざまなサービスをデジタル信号で一括して提供するための一連の通信標準です。従来のアナログ電話網と異なり、1本の回線で複数の通信を同時に行える点が大きな特徴で、英国BT(ブリティッシュ・テレコム)が1986年に商用導入しました。

ISDNのセキュリティは安全?

ISDNによる通信は、音声通話と同等のレベルのセキュリティで保護されています。ただし、サービスプロバイダーが通話をエンドツーエンドで専用のプライベート網にルーティングすることを保証しない限り、ISDNも音声通話も、保護されていないネットワーク区間(大学のキャンパス網など)を経由する可能性があります。機密性の高い通信を行う場合は、暗号化などの追加対策を検討することが重要です。

ISDNの種類:BRIとPRI

ISDNには、主に以下の2種類のインターフェースがあります。

BRI(基本速度インターフェース)

64KbpsのB(ベアラ)チャネル2本と、制御情報を伝送する16KbpsのD(デルタ)チャネル1本で構成されます。既存の電話回線(距離が約5.6km/3.5マイル以内の場合)をそのまま利用でき、家庭や小規模オフィス向けの方式です。

PRI(一次群速度インターフェース)

北米や日本では23本のBチャネル+1本のDチャネル(計1.544Mbps)、欧州では30本のBチャネル+1本のDチャネル(計2.048Mbps)で構成されます。企業の構内交換機(PBX)接続など、大容量通信が必要な環境向けです。

BRIとPRIの主な違いは、サービス品質や信頼性だけでなく、スケーラビリティ(拡張性)にもあります。

ISDNのインターフェース規格

ISDNでは、2ポートのS/Tインターフェース(ITU-T I.430勧告に準拠)や、Uインターフェース(ANSI T1.601に準拠)などの規格がサポートされています。

ISDNの利用例

たとえば、1本のBチャネルでTCP/IPを使ってリモートのコンピュータに接続しながら、もう1本のBチャネルでFAX文書を別の拠点のオフィスへ送信する、といった同時利用が可能です。このようにISDNでは、複数の通信を1本の回線で並行して行えます。

ISDNの目的

ISDNは、アナログ技術に基づく公衆交換電話網(PSTN)を置き換えることを目指して設計されました。標準化されたインターフェースを通じて、音声・データ・ビデオの通信を1つのネットワークに統合することを目的としています。

ISDNはブロードバンドなのか

広帯域版のB-ISDN(ブロードバンドISDN)は、高速デジタルデータ網への接続を企業や家庭環境に提供する技術として注目されました。ただし、現在ではADSLや光ファイバーといった、より高速なブロードバンド技術に取って代わられています。

ISDNの3つの基本チャネル

ISDNのチャネルは、主に以下の3種類に分類されます。

  • Bチャネル(ベアラチャネル):音声やデータなどのユーザー情報を伝送するデジタルチャネル(64Kbps)
  • Dチャネル(デルタチャネル):呼制御などの制御信号を伝送するチャネル(16Kbps/64Kbps)
  • Hチャネル:Bチャネルを束ねた高速伝送用チャネル(384KbpsのH0、1536KbpsのH11など)

ISDNの階層構造(レイヤー)

ISDNはOSI参照モデルに対応した階層構造を持ちます。

  • レイヤー1(物理層):BチャネルとDチャネルの物理的な伝送を担い、BRIまたはPRIのいずれかのインターフェースを使用します。
  • レイヤー2(データリンク層):Dチャネル上でLAPD(Link Access Procedure on the D-channel)プロトコルを使用して伝送を制御します。
  • レイヤー3(ネットワーク層):呼の設定や解除など、ネットワークトラフィックの管理を行います。

ISDNの機能と意味

ISDNは、デジタル化された通信回線上で音声・ビデオ・データなどの複数のネットワークサービスを同時に伝送するよう設計されたデジタルネットワーク技術です。技術標準と設計思想の両面でデジタルネットワークを定義しており、公衆交換電話網の各加入者に対して、エンドツーエンドの音声・映像通信を可能にする高速・広帯域チャネルへのアクセスを提供します。

ISDNが提供するサービスの種類

ISDNはデジタルサービスを完全に統合した形で提供します。サービスは以下の3つのカテゴリに分類されます。

  • ベアラサービス(運搬サービス):ネットワーク側が内容に介入せず、ユーザー間でデータ・音声・映像をそのまま伝送するサービス
  • テレサービス:電話、FAX、テレテックスなど、端末機能を含めた完成された通信サービス
  • 付加サービス(サプリメンタリーサービス):着信転送や三者通話など、ベアラサービスやテレサービスに付加して提供されるサービス

まとめ

ISDNは、1本のデジタル回線で音声・データ・映像を統合的に伝送することを可能にした通信標準です。BRIとPRIという2つの標準インターフェースを中心に構成され、セキュリティ面では音声通話と同等の保護レベルを持ちます。現在は光回線などの高速ブロードバンドが主流となっていますが、ISDNはデジタル通信網の基礎を築いた重要な技術として位置づけられています。

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