ネットワークセキュリティのレベルとは?多層防御の考え方と主要なセキュリティ対策を徹底解説
ネットワークセキュリティとは
ネットワークセキュリティとは、コンピュータネットワーク上のデータの完全性・機密性・可用性を守るために設計された一連の手順や設定のことです。ソフトウェアとハードウェアの両方の技術を組み合わせ、多数の技術・機器・ポリシーによって構成される複合的な取り組みであり、単一の対策だけでは完結しないのが特徴です。
ネットワークセキュリティを高める5つのレベル
ネットワークセキュリティは、段階的に構築していくのが効果的です。代表的なレベルは以下の通りです。
- アクセスポイントの把握:まず、自社ネットワークへの接続点(入口)をすべて特定します。
- 通常トラフィックの把握:普段の通信がどのようなものかを把握し、異常を検知するための基準を作ります。
- 全トラフィックの可視化:トラフィックとデータを100%キャプチャし、見えていない部分をなくします。
- 強固なセキュリティツールの導入:ファイアウォールなどを活用してシステムを保護します。
- ネットワークのセグメンテーション:可視化が必要な領域ごとにネットワークを分割し、万一一箇所が侵害されても被害の拡大を防げるようにします。
ネットワークセキュリティの4つの類型
ネットワークセキュリティには、アクセス制御やウイルススキャンソフトだけでなく、アプリケーションセキュリティ、ネットワーク分析、エンドポイント・Web・ワイヤレスといったネットワーク関連の各種セキュリティ、さらにファイアウォールやVPN暗号化なども含まれます。
ネットワークの3層構造
エンタープライズネットワークは、一般的にコア層・ディストリビューション層・アクセス層の3層に分けられます。各層で役割が異なるため、階層ごとに適切なセキュリティ対策を講じることが重要です。
セキュリティの5つの分野
- 重要インフラ向けサイバーセキュリティ:電力・交通・医療など、社会を支えるシステムとサービスを保護します。
- ネットワークセキュリティ:通信経路そのものを守る基本的な分野です。
- クラウドセキュリティ:クラウド環境上のデータやサービスを保護します。
- IoTセキュリティ:モノのインターネット接続機器特有のリスクに対応します。
- アプリケーションセキュリティ:ソフトウェアの脆弱性から攻撃を防ぎます。
ネットワークセキュリティの主な種類
ネットワークセキュリティには、一般に次のような要素が含まれます。
- ネットワークアクセスコントロール(NAC)
- ITセキュリティポリシー
- アプリケーションセキュリティ
- 脆弱性パッチ管理
- ネットワークペネトレーションテスト(侵入テスト)
- データ損失防止(DLP)
- アンチウイルスソフト
- エンドポイント検知・対応(EDR)
- メールセキュリティ
- ワイヤレスセキュリティ
- IDS/IPS(侵入検知・侵入防止システム)
- ネットワークセグメンテーション
脅威の4類型
脅威は「直接的・間接的・暗示的・条件付き」の4つに分類できます。直接的な脅威と認識されるためには、標的が明確に特定され、脅威が明確かつ明白な形で伝えられる必要があります。
ネットワークの階層:OSI参照モデルの7層
OSI参照モデルでは、コンピュータシステム間のやり取りを7つの抽象化レイヤーで定義しています。物理層・データリンク層・ネットワーク層・トランスポート層・セッション層・プレゼンテーション層・アプリケーション層です。レイヤーごとにセキュリティ上のリスクと適切な対策が異なるため、全体像を理解しておくことが大切です。
保護対策の3分類
セキュリティ管理策(コントロール)は、大きく3つのカテゴリに分けられます。
- 管理的セキュリティコントロール:ポリシーや手順などのルール面の対策
- 運用的セキュリティコントロール:日々の運用・監視・教育などの実践面の対策
- 物理的セキュリティコントロール:施錠や監視カメラなど、物理的な保護対策
サイバー攻撃の背後にある6つの動機
攻撃者の動機を理解することも、効果的な防御につながります。
- 金銭目的のサイバー犯罪者
- 宣伝・名声を目指すハッカー
- 内部関係者による脅威
- 物理的な危害の脅し
- テロリズム
- 産業スパイ行為
金融用語としての「セキュリティ(有価証券)」の分類
なお、金融の世界でいう「セキュリティ(有価証券)」は、債務(デット)、株式(エクイティ)、デリバティブ、そして株式と債務を組み合わせたハイブリッド型の4つに分類されます。ITセキュリティとは意味が異なるため、混同しないように注意しましょう。
知っておきたい5つのセキュリティ脅威
- フィッシング攻撃:偽メールや偽サイトで情報を盗み取る手口
- マルウェア攻撃:悪意あるソフトウェアによる感染
- ランサムウェア:データを暗号化し身代金を要求する攻撃
- 弱いパスワード:推測されやすい認証情報による侵入リスク
- 内部者による脅威:組織内の人員による意図的・偶発的な情報漏洩
ネットワークサービスセキュリティに不可欠な5つの要素
- ユーザー、ホスト、アプリケーション、サービス、リソースを正確かつ確実に識別できること
- 建物やネットワークの境界(ペリメーター)セキュリティの確保
- データそのものの保護
- データを守るための継続的な監視
- ポリシー管理システムの整備
まとめ
ネットワークセキュリティは、単一の製品や対策で完結するものではなく、複数のレベルと種類を組み合わせた多層防御が基本となります。まず自社のアクセスポイントと通常のトラフィックを把握することから始め、ファイアウォールやEDR、暗号化といった技術的対策に加えて、ポリシー管理や物理的対策を組み合わせることで、総合的な防御体制を築きましょう。
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