Wi-Fi暗号化をTKIPからAESに変更する方法と両者の違いを徹底解説
Wi-Fi暗号化をTKIPからAESに変更する方法と、両者の違いを徹底解説
家庭やオフィスのWi-Fiを安全に使ううえで、暗号化方式の選択は非常に重要です。古い「TKIP」からより安全な「AES」へ変更したいと考える方は多いものの、具体的な設定手順がわかりにくいこともあります。本記事では、ルーターやゲートウェイ、Windowsでの変更手順をはじめ、TKIPとAESの違い、よくある疑問までわかりやすく解説します。
TKIPとAESとは?それぞれの特徴
Wi-Fiで使われる代表的な暗号化方式には「TKIP」と「AES」の2種類があります。
TKIP(Temporal Key Integrity Protocol)は、パケットごとのキーを混ぜ合わせることでメッセージの完全性を保ち、鍵を再生成する仕組みを持つプロトコルです。WPA規格で採用されましたが、現在では非推奨となっており、安全な方式とはみなされていません。
AES(Advanced Encryption Standard)は、Wi-Fi®規格における強力な暗号化の標準です。128ビット・192ビット・256ビットのブロック暗号から選択でき、TKIPが抱えていた脆弱性を持たないため、現在のWi-Fiセキュリティの中核となっています。
なお、「WPA2」という名称だからといって必ずしも「WPA2-AES」を意味するわけではありません。TKIPやAESに対応していない古い機器向けに、旧来の方式が使われる場合もあるため注意が必要です。
ルーター(ゲートウェイ)でTKIPからAESに変更する手順
TKIPからAESへの切り替えは、ルーターの管理パネルにログインするだけで簡単に行えます。一般的な手順は以下のとおりです。
- ブラウザからルーターの設定ページ(管理画面)にアクセスしてログインします。
- メニューから「Wireless(ワイヤレス設定)」「Wireless Settings(無線設定)」などの項目を選択します。
- セキュリティオプション(Security Options)で「WPA2-PSK(AES)」または「WPA2-Personal(AES)」を選択します。
- 事前共有キー(パスフレーズ)欄に新しいWi-Fiパスワードを入力します。
- 上部メニューの「保存(Save)」「適用(Apply)」をクリックし、新しい設定が有効になるまでルーターを再起動します。
ゲートウェイ機器の場合は、設定ページを開き、「ゲートウェイで行うべきこと(Key Things to Do Using Your Gateway)」セクション内の「Wireless(ワイヤレス)」を選び、下にスクロールしてセキュリティ(Security)セクションを表示します。認証方式の初期値として「WPA-PSK(TKIP)/WPA2-PSK(AES)」が選択されている場合は、「カスタムワイヤレスネットワークキーを使用」の欄に新しいWi-Fiパスワードを入力してください。
WindowsでWi-Fiのセキュリティ種類を確認・変更する方法
Windows Vistaや7の場合は、接続先のワイヤレスネットワークを右クリックして「プロパティ」を選択します。表示される設定画面で、セキュリティの種類を「WPA2-Personal」、暗号化の種類を「AES」に指定し、「ネットワークセキュリティキー」としてパスフレーズを入力しましょう。
AESとTKIP、どちらを選ぶべき?
結論から言えば、特別な理由がない限りAESを選ぶべきです。TKIPはすでに廃止された技術であり、安全性の面で問題を抱えています。一方、AESはWPA2の一部として採用された改良版の暗号化プロトコルで、応急措置だったTKIPとは比較にならないほど強固で高速にWi-Fiネットワークを保護します。
また、WPA2-PSK(TKIP)という設定は、古い機器がWPA2-PSK(AES)のネットワークに接続できない場合以外は不要です。旧機器対応のためだけに残しておくのは避けましょう。
TKIPのメリットを挙げるとすれば、レガシー機器をアップグレードせずにそのまま使える点ですが、そうした古い機器はいずれ故障して交換が必要になります。新しく購入する機器にはすべてAESが搭載されているため、将来を見据えればAES一択と言えるでしょう。
よくある質問(FAQ)
Q. WPA2からWPA3へ変更するにはどうすればいいですか?
設定画面の「詳細設定(Advanced)」タブを開き、「ワイヤレス(Wireless)」セクションの「接続(Connections)」をクリックします。ワイヤレス設定内でセキュリティを「WPA2/WPA3パーソナル」に設定し、「バージョン(Version)」で「WPA3-SAE」を選択してください。
Q. WPAの暗号化設定を変更するには?
管理画面左側のメニューから「セットアップ(Setup)」→「ワイヤレス設定(Wireless Settings)」を選択します。セキュリティオプションにある「WPA-PSK(Wi-Fi Protected Access Pre-Shared Key)」を選び、「セキュリティ暗号化(WPA-PSK)>パスフレーズ」欄にパスワードを入力します。
Q. BitLockerの暗号化を128ビットから256ビットに変更できますか?
ポリシーエディターで「暗号化(Encryption)」にアクセスし、「ドライブ暗号化方法と暗号化の強度の選択」をダブルクリックします。「有効」を選択したうえで、ドロップダウンボックスから「AES 256ビット」を指定し、「OK」をクリックすると設定が保存されます。
Q. AESは解読できるのですか?
AESは共通鍵暗号方式を採用しており、暗号化と復号に同じ秘密鍵を使用します。そのため、データを復号できるのはその特別な鍵を保有する者だけであり、鍵なしでの解読は現実的にほぼ不可能です。
Q. AES-256はハッキングされたことがありますか?
AES-256が実際に破られた例はありません。過去にも解読の試みはありましたが、いずれも成功していません。2011年にはバイクリーク攻撃と呼ばれる手法でAES-128への攻撃が試みられましたが、実用上の脅威には至りませんでした。
Q. AESは将来的に置き換えられる可能性はありますか?
AESにはいくつかの弱点が指摘されていますが、明確な後継となる方式はまだ存在せず、多くの代替案の弱点についても十分な検証が進んでいません。そのため、NISTのような慎重な標準化機関は短期的に動かない判断をしています。
Q. Wi-Fiの暗号化方式にはどんな種類がありますか?
主な方式は「WEP(Wired Equivalent Privacy)」「WPA(Wi-Fi Protected Access)」「WPA2(Wi-Fi Protected Access Version 2)」の3つです。いずれもネットワーク上のデータを保護する目的は共通していますが、保護の強度が大きく異なります。WEPは現在ほぼ使用されておらず、可能な限りWPA2以降を選びましょう。
まとめ
Wi-Fiの暗号化をTKIPからAESへ移行することで、セキュリティは格段に向上します。ルーターの管理画面でセキュリティ方式を「WPA2-PSK(AES)」に変更するだけで設定できるため、まだTKIPを使っている場合は早めの切り替えをおすすめします。さらに強固な保護を求めるなら、WPA3への対応も検討してみてください。
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