CHAP認証とは?ネットワークセキュリティにおける仕組みとPAPとの違いを徹底解説
CHAP認証とは何か
CHAP(Challenge-Handshake Authentication Protocol:チャレンジ・ハンドシェイク認証プロトコル)とは、ユーザーやホストを認証エンティティに対して検証するためのコンピューティングプロトコルです。認証エンティティには、インターネットサービスプロバイダー(ISP)などが該当します。
PPP(Point-to-Point Protocol)セッション上で認証を行う際には、PAPとCHAPのどちらも利用できます。CHAPは「チャレンジ(挑戦)」方式による認証を担っており、PPPサーバーがリモートクライアントの身元を確認するために使用されます。具体的には、3ウェイ・ハンドシェイクを定期的に実行して本人性を検証する点が特徴です。
PAPとCHAPの違い
PAP(Password Authentication Protocol)の仕組み
PAPは、平文のパスワードをそのまま送信する、最も基本的な暗号化なし認証方式の一つです。ログインの手順は一般的なアカウントへのログインに近く、リモートシステムが静的なユーザー名とパスワードを使用して認証やデータアクセスを行います。チャレンジのような対話要素はなく、手動またはスクリプトによるログインが中心となります。
CHAPが優れている理由
一方のCHAPは、共有秘密情報(シークレット)をリンク上で決して送信しないため、PAPよりも強力な認証方式とされています。さらに、将来的な攻撃からの保護も備えています。そのため、PAPとCHAPの両方が有効になっている環境では、常にCHAP認証が優先されるという仕組みです。
CHAPの重要なセキュリティ機能
CHAPでは、シークレットの平文をクライアントとサーバーの双方が把握している必要がありますが、第三者と交換することは一切許されません。この特性により、CHAPはPAPよりも高いセキュリティを実現しています。PAPは送信情報を暗号化せず、追加のセキュリティも提供しない点で、両者の観点から脆弱といえます。
PAPが成立していた背景
かつてのダイヤルアップ回線の時代には、不正な第三者が通信の途中に割り込んで情報を盗むことが困難だったため、暗号化は必須ではありませんでした。しかし、現在のネットワーク環境ではこの前提は通用しなくなっています。
CHAPは今も使われているのか
CHAPをはじめとする一部のレガシーな認証プロトコルは、今日でも現役で利用されています。多くのISPは、高速かつ安全な認証を実現するためにPAPとCHAPを活用しており、ネットワーク上でPAPのみ、CHAPのみ、あるいは両方を有効にすることも可能です。
ただし注意したいのがMS-CHAP v1です。MS-CHAP v1はすでに非推奨(deprecated)となっており、詳細はマイクロソフトのナレッジベース記事「926170」で確認できます。
中間者攻撃(MITM)のリスクとは
中間者攻撃(Man-in-the-Middle攻撃)とは、攻撃者が2人の利用者の間に割り込み、相手に気づかれないように通信経路を自分のコンピューターへ迂回させる攻撃手法です。認証プロトコルを選定する際には、この種の攻撃への耐性があるかどうかも重要な判断材料となります。
Cisco環境でのPAP認証設定
P2P(ポイント・ツー・ポイント)ネットワークでは、PAPによってポイントツーポイント通信での認証が可能になります。Ciscoの「Packet Tracer」を使用すれば、2台のルーター間でPAP認証を構成し、その動作を実際に確認できます。
SPAP(Shiva Password Authentication Protocol)とは
SPAPは、PAPに一段階の安全性を加えたShiva社独自の認証プロトコルです。レガシーなデバイスや、SPAPを要求する古いシステムと接続する場合には、このプロトコルを組み合わせておくのが賢明とされています。
まとめ
CHAPは、シークレットを平文のまま送信しないチャレンジ・レスポンス方式によって、PAPよりも高いセキュリティを提供するPPP認証プロトコルです。ただしMS-CHAP v1は非推奨となっており、現代のネットワークでは、より堅牢な認証方式への移行や多層的な防御策の導入が強く推奨されます。
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