ワイヤレスネットワークのセキュリティ規格とは?IEEE 802.11とWEP・WPAの基本を解説
ワイヤレスネットワークのセキュリティを定める規格
ワイヤレスネットワーク(Wi-Fi)のセキュリティは、WEP(Wired Equivalent Privacy)、WPA(Wi-Fi Protected Access)、WPA2、WPA3という4つの暗号化規格によって定められています。市販のWi-Fiアクセスポイント(AP)の多くは、これらの暗号化方式をサポートしています。ただし、WEPには脆弱性が判明しているため、現在ではWPA2またはWPA3の利用が強く推奨されています。
無線ネットワーク規格とは何か
ワイヤレス規格とは、Wi-Fiをはじめとするデータ伝送ネットワークの動作を規定する、サービスやプロトコルの集合体です。最も広く知られているのはIEEE 802シリーズ、とりわけIEEE 802.11で、無線LAN(WLAN)やメッシュネットワークの基盤となる規格です。
IEEE 802.11の主な規格一覧
無線ネットワークの標準規格はIEEE 802.11です。歴史的に重要な4つの規格は以下の通りです。
| 規格名 | 周波数帯 | 最大速度 |
|---|---|---|
| IEEE 802.11a | 5GHz | 最大54Mbps |
| IEEE 802.11b | 2.4GHz | 最大11Mbps |
| IEEE 802.11g | 2.4GHz | 最大54Mbps |
| IEEE 802.11n(Wi-Fi 4) | 2.4GHz/5GHz | 最大600Mbps |
セキュリティ規格の種類と特徴
Wi-Fiネットワークで一般的にサポートされている暗号化規格は、次の4種類です。
- WEP:初期に策定された暗号化規格。現在では解読が容易であり、使用は非推奨。
- WPA:WEPの脆弱性を受けて、改良された暗号化方式(TKIP)を導入した暫定規格。
- WPA2:強力なAES暗号を採用し、長年にわたり標準的なセキュリティ規格として普及。
- WPA3:2018年に登場した最新規格。ブルートフォース攻撃への耐性や初期設定の簡易化が特徴。
各世代のWi-Fi規格と速度の比較
| 規格名 | 策定年 | 速度 |
|---|---|---|
| Wi-Fi 5(IEEE 802.11ac) | 2013年 | 450Mbps〜1.3Gbps |
| IEEE 802.11ad(WiGig) | 2012年 | 最大6.7Gbps |
| IEEE 802.11ah(HaLow) | 2016年 | 最大347Mbps |
| Wi-Fi 6(IEEE 802.11ax) | 2019年 | 最大約10.5Gbps |
IEEE 802.11adは60GHzのミリ波帯で動作し、従来の2.4GHz帯や5GHz帯とは伝搬特性が大きく異なります。超高速通信が可能な一方で、障害物に弱く通信距離が短いという特徴があります。
どの規格を選べばよい?
802.11n(Wi-Fi 4)以降の規格は、複数の周波数を同時に利用する技術により、従来の802.11a/b/gと比較して大幅に高速化され、通信範囲と信頼性も向上しました。現在では802.11ac(Wi-Fi 5)や802.11ax(Wi-Fi 6)対応機器が主流となっており、大学や企業のキャンパスネットワークでも広く採用されています。
IEEE 802規格の概要
IEEE 802は、米国電気電子学会(IEEE)が定める規格群で、LAN(ローカルエリアネットワーク)、PAN(パーソナルエリアネットワーク)、MAN(メトロポリタンエリアネットワーク)を対象としています。これらの規格はIEEE 802 LAN/MAN標準委員会(LMSC)によって管理されており、802.11(Wi-Fi)もその一部です。IEEEは2020年時点で約1,200の有効な規格と、650の策定中の規格を有しています。
まとめ
ワイヤレスネットワークのセキュリティは、WEP、WPA、WPA2、WPA3という暗号化規格で定められ、無線通信そのものはIEEE 802.11シリーズによって規定されています。セキュリティと通信速度の両面を考えると、WPA2またはWPA3と、Wi-Fi 5/Wi-Fi 6対応機器の組み合わせが現在のベストな選択と言えるでしょう。
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