サイバーセキュリティで何が予測されなかったのか?主要な脅威と対策を徹底解説
サイバーセキュリティの世界では、日々新たな脅威が生まれています。本記事では、サイバーセキュリティにおける主要な脅威、攻撃の予測・検知方法、そして業界の人材不足やキャリアの魅力まで、幅広く解説します。
サイバーセキュリティにおける5つの主要な脅威
サイバーセキュリティを脅かす代表的な脅威として、以下の5つが挙げられます。
- ランサムウェア:データを暗号化し、復号キーと引き換えに身代金を要求する悪質なソフトウェア。2019年以降、攻撃件数が急激に増加しています。
- フィッシング詐欺:全データ漏洩事故の約90%に関与しているとされ、前年比65%増加。組織に年間120億ドル以上の損害を与える最大級の脅威です。
- マルウェア感染:不正な処理を実行するアプリケーションによるシステムへの被害。
- 内部者による脅威:組織内の人間による意図的または過失からの情報漏洩。
- DDoS攻撃:大量のコンピュータから同時にアクセスを仕掛け、ネットワークやサービスを機能停止に追い込む攻撃。
このほかにも、SQLインジェクション、ゼロデイ脆弱性の悪用、DNSトンネリング、ビジネスメール詐欺(BEC)、IoTデバイスへの攻撃、ディープフェイクなど、多様な攻撃手法が存在します。
サイバー攻撃は事前に予測できるのか?
SisenseのOrad氏によると、予測分析(Predictive Analytics)の導入は、現在および今後のサイバーセキュリティにおいて不可欠だといいます。高度な統計手法を用いたビッグデータ分析により、非常に巧妙で進化の速い脅威であっても、適切なタイミングで検知することが可能になります。過去のデータと統計アルゴリズムを組み合わせる予測分析は、将来のサイバーセキュリティの中核を担う技術となるでしょう。
また、ペネトレーションテスト(侵入テスト)も有効な手段です。社内のセキュリティ専門家が悪意ある攻撃者になりきり、未修正のソフトウェア、設定ミス、認証エラーなどをIT環境から洗い出します。Webアプリケーション、ネットワーク、システムの脆弱性を事前に発見できれば、問題が発生する前に対応できます。
組織が攻撃者が利用する各種プロトコル、エクスプロイト、ツール、リソースを把握していれば、サイバー攻撃の防止につながります。攻撃ベクトルを特定し、その予測方法を理解することで、攻撃発生前に予防策を講じることが可能です。
ただし、すべての潜在的な脅威を予測することは不可能です。法律事務所などの組織は、サイバー犯罪への「対応」だけでなく「予測」に重点を置きつつ、万一の事態に備えてサイバー保険への加入や従業員へのセキュリティ研修など、備えを整えることが重要です。
サイバー攻撃はどのように検知されるのか?
セキュリティ効果に関するレポートによると、なんとサイバー攻撃の53%は検知されないまま見過ごされているといいます。また、メリーランド大学クラーク校の研究では、インターネットに接続されたコンピュータは平均39秒に1回ハッカーの攻撃を受けており、アメリカ人の3人に1人が毎年その影響を受けていることが明らかになっています。
サイバー攻撃とは、サイバー犯罪者が1台以上のコンピュータを使って、個人や組織のコンピュータ・ネットワークを攻撃する行為です。攻撃を受けると、コンピュータの無効化、データの窃取、さらには侵害された端末が次の攻撃の踏み台として利用される危険性があります。
サイバーセキュリティが直面する主な課題
現在、サイバーセキュリティ分野が抱える主な課題には以下のようなものがあります。
- 5Gネットワークの第三者による悪用
- モバイルマルウェアの急増
- 人工知能(AI)によるセキュリティ管理の複雑化
- IoTデバイス普及に伴うリスク拡大
- 企業の基幹事業を標的としたランサムウェア攻撃
- クラウドサービスへの攻撃増加
- ソフトウェアの脆弱性
- 機械学習・AIを悪用した攻撃
- BYOD(私物デバイス持ち込み)ポリシーのリスク
サイバーセキュリティ業界の深刻な人材不足
米国労働統計局(BLS)の予測では、サイバーセキュリティ専門家の雇用は今後さらに拡大するとされています。しかし現実には、多くの求人が埋まらないまま深刻な人材不足が続いています。
NIST(米国国立標準技術研究所)のNICEプログラムが支援するCyber Seekによると、アメリカには約71万5,000人のサイバーセキュリティ専門家が従事している一方、31万4,000件もの求人が未充足の状態です。
Cybersecurity Venturesのレポートでは、2014年に100万件だった未充足のサイバーセキュリティ求人は、2021年までに350万件に達すると予測されています。2022年には10件中1件の求人が埋まらないままになると見込まれています。
ISSA(情報システムセキュリティ協会)とESG(Enterprise Strategy Group)の調査によれば、投資不足と業務量増加の課題が重なり、求人未充足と給与水準の上昇を招いているとのことです。セキュリティ専門家を24時間365日体制で採用・育成・定着させるコストと難易度も、大きな障壁となっています。
サイバーセキュリティはキャリアとして有望か?
結論から言えば、サイバーセキュリティは決して「行き止まりの仕事」ではなく、最も成長が期待できる分野の一つです。サイバー攻撃の頻度と深刻さは増加の一途をたどっており、2020年にはサイバーセキュリティ市場への支出が1,000億ドルを超えるとされています。
KPMGによると、サイバーセキュリティ責任者の年収は、インドでは2,000万〜4,000万ルピーに達することもあるといいます。また、業界従業員の68%が自分のキャリアに満足していると回答しており、精神的にも経済的にもやりがいのある分野であることがわかります。
さらに、有資格者の供給が少ないため給与水準も高く、サイバーセキュリティスペシャリストの平均年収は9万ドルで、他の一般的な職種の平均より約40%高い水準です。コンピュータサイエンス系の職種自体が需要の高い中、セキュリティの専門性が加わることで、その価値はさらに高まります。
今後注目すべき5つの新たなサイバーセキュリティ課題
- リモートワークに伴う新たな脅威とその対策
- ランサムウェアによる新たな挑戦
- 多要素認証(MFA)の普及
- 人工知能(AI)の台頭
- クラウドサービスへの攻撃増加
これらに加えて、COVID-19を悪用したフィッシング詐欺、データプライバシーに関する規律の確立、そしてサイバーセキュリティ人材への需要増加も、見逃せないトピックです。
まとめ:強固なセキュリティ態勢を今こそ構築しよう
サイバーセキュリティの脅威は日々進化しており、2021年以降もサイバー攻撃のリスクは高まり続けています。組織としては、予測分析の導入、定期的なペネトレーションテスト、従業員教育、サイバー保険の活用など、多層的な防御策を講じることが不可欠です。サイバー脅威に対して強固な姿勢を築くことが、事業を守る第一歩となります。
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サイバーセキュリティを取り巻く最大の脅威とは中小企業にとって最も深刻な脅威となるのは、フィッシング攻撃です。フィッシング攻撃は、最も大きな損害をもたらし、最も広し、最も広範囲に及ぶ脅威として知られています。2013年には、フィッシング攻撃によるビジネス上の損失が120億ドルを超えたと報告されています。さらに、組織が直面する情報漏洩事故の約90%がフィッシングに起因しており、前年比65%という急激な増加も見られます。サイバーセキュリティの主な課題現在、サイバーセキュリティが直面している主な課題には以下のようなものがあります。ランサムウェアによる攻撃IoT(モノのインターネット)への攻撃クラウド環