ネットワークセキュリティで何を守る?必要な対策と安全なネットワーク構築のポイント
ネットワークセキュリティとは
ネットワークセキュリティとは、ネットワーク、データ、および各種デバイスを不正利用や攻撃から守るために設計された一連の取り組みを指します。ハードウェアとソフトウェアの両方がその構成要素であり、有害なファイルによるネットワークへの侵入や侵害を防ぎ、ネットワークへのアクセスを適切に制御することを目的としています。
より具体的には、コンピュータネットワーク上のデータについて、機密性(Confidentiality)、完全性(Integrity)、可用性(Availability)を確保するための手順や設定の集合体です。ファイアウォール、アンチウイルスソフト、侵入検知システムなど、多様な技術・機器・ポリシーが組み合わさって実現されます。
補足:「セキュリティ」という言葉は金融分野では株式や債券などの「有価証券」を指すこともありますが、本記事ではIT・ネットワーク分野の意味で解説します。
なぜネットワークセキュリティが必要なのか
家庭でも企業でも、ネットワークの保護は同じくらい重要です。高速インターネット接続を持つ家庭には数億台もの無線ルーターが設置されており、適切に保護されていなければ悪用される恐れがあります。堅牢なネットワークセキュリティ体制を整えることで、データ漏洩、盗難、破壊行為から大切な情報を守ることができます。
企業にとっては、顧客データの保護が特に重要です。どのようなネットワークも攻撃に対して完全に免疫があるわけではありません。ネットワークを保護するソフトウェアシステムを導入することでデータ損失のリスクを低減でき、セキュリティ対策が施されたワークステーションはマルウェア感染の被害を受けにくくなります。
安全なネットワークに必要な4つの要素
現代のネットワーク環境では、以下のような領域のセキュリティが求められます。
- モバイル環境のセキュリティ:スマートフォンやタブレットからのアクセスを安全に管理する
- IoT(モノのインターネット)のセキュリティ:多様な接続デバイスを保護する
- BYOD(持ち込みデバイス)のセキュリティ:個人所有デバイスの業務利用に対応する
- クラウドセキュリティ:クラウド上のデータとアプリケーションを守る
これらを実現するには、課題の包括的な分析、設計、導入(展開)、そして継続的なサポートというプロセスが不可欠です。
ネットワークセキュリティの主な技術と対策の例
アクセス制御
誰がどのリソースにアクセスできるかを制御する最も基本的な手法です。ネットワークセキュリティポリシーによって、どのデバイスが何にアクセスできるかを識別します。シンプルなルールベースであり高度な知能は通常備えていませんが、認証や多要素認証(MFA)と組み合わせることで強固な防御になります。
マルウェア・ウイルス対策
ネットワークは多くの場合、ユーザーのコンピュータがマルウェアに感染し、それが第三者のハッキングを助けることで突破されます。各端末をアンチウイルス・アンチスパイウェアで確実に保護することが、こうした攻撃を防ぐ第一歩です。
ファイアウォール
不正なアクセスからネットワークを遮断する基本的な装置です。ハードウェア型ファイアウォールを導入することで、外部からの侵入を効果的に防げます。
侵入検知・防止システム(IDS/IPS)
急速に広がる脅威を検知・阻止します。ホストの活動に基づいて侵入を検出するHIDS(ホスト型侵入検知システム)なども含まれます。
VPN(仮想プライベートネットワーク)
リモートアクセスを安全かつ確実に行うための仕組みです。ネットワーク上を流れ、インターネットへ接続されるデータを暗号化します。
その他の対策
- アプリケーションのセキュリティ(セキュアコーディング、セキュアデフォルト)
- コードの難読化
- 暗号化処理
- データ中心のセキュリティ
- データ損失防止(DLP)
- DDoS(分散型サービス拒否)攻撃対策
- メールセキュリティ
- 行動分析(ビヘイビア分析)
ネットワークとコンピュータセキュリティの5つの必須要件
- 正確な識別:ユーザー、ホスト、アプリケーション、サービス、リソースを正確かつ確実に識別できること
- 境界(ペリメーター)セキュリティ:ネットワークの境界を守ること
- データ保護:暗号化などを通じてデータ自体を保護すること
- 監視:データを守るために継続的に監視すること
- ポリシー管理:セキュリティポリシーを体系立てて管理すること
ネットワークセキュリティを確保する方法
- 強力な認証方法を導入する
- 最新のセキュリティパッチを必ず適用する
- 機器とポートを物理的に保護する
- 従業員向けのサイバーセキュリティ規範を定め、各自の重要な役割を周知させる
安全なネットワークの構築手順(Wi-Fiルーター編)
家庭や小規模オフィスで無線ネットワークを安全にする基本的な手順は次のとおりです。
- ルーターの設定ページを開く
- ルーターに強固なパスワードを設定する
- SSID(ネットワーク名)を変更する
- ネットワーク暗号化(WPA2/WPA3など)を有効にする
- MACアドレスフィルタリングを設定する
- 無線信号の届く範囲を必要最小限に抑える
さらにセキュリティを高めたい場合は、DHCPによるIPアドレスの自動割り当てを制限するか、無効にして各デバイスに手動で固定IPアドレスを割り当てる方法もあります。加えてVPNを活用すれば、ネットワーク上を流れるデータを暗号化できます。
無線ネットワークにおける4つの主要な脅威
- 意図せずネットワークに接続してしまう不正なアクセスポイント(ローグAP)
- 設定ミス
- 組織の管理外で使用される無線デバイス
- ハッカーによる攻撃
セキュリティ計画に役立つポイント
- ネットワークを相互に分離(セグメント化)する
- アンチウイルスはあくまで出発点と考える
- すべてのシステムとソフトウェアを最新の状態に保つ
- 常時警戒を怠らない
- インシデント発生時の対応計画を事前に策定しておく
安全なネットワークに必要な機材と体制
ネットワークを保護するには、ルーター、ファイアウォール、アンチマルウェアプログラムなど、複数のハードウェア・ソフトウェアを組み合わせて導入する必要があります。企業や官公庁では、高度なスキルを持つ情報セキュリティアナリストがセキュリティ計画を実装し、その有効性を定期的に監視しています。
ネットワークの基本構成要素
そもそもネットワークは、以下の要素で成り立っています。
- ケーブルとコネクタ:コンピュータ、プリンター、サーバーなどの機器を接続する
- ルーター:ネットワークをつなぐ中核的な機器
- 無線アクセスポイント:Wi-Fi接続を可能にする(任意)
- インターネット接続
- ハードウェアファイアウォール
ビジネスと個人での活用場面
ネットワークセキュリティは、企業向けにも個人消費者向けにも提供されています。資産を外部の脅威から守り、データの整合性を確保するだけでなく、ネットワークトラフィックの最適化、ネットワーク性能の向上、そしてリモートワーカーによる安全なデータ共有をも可能にします。
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