C++の配置new(placement new)とは?使い方と仕組みを解説
一言でいうと、配置new(placement new)は、すでに確保されているメモリ上にオブジェクトを「構築」するための機能です。新たにメモリを割り当て直さず、既存のメモリ領域を再利用できるため、パフォーマンス最適化の観点で非常に有用です。メモリ確保のコストを削減でき、処理速度の向上が期待できます。
配置newの基本構文
配置newは以下の形式で記述します。
new (address) (type) initializer
この構文により、指定したアドレス上に、指定した型の新しいオブジェクトを構築できます。通常のnewと異なり、メモリの割り当ては行わず、与えられたアドレスに対してコンストラクタを実行するだけである点が特徴です。
コード例
次の例では、既存の変数aのアドレスに対して配置newを使用し、その値を書き換えています。
#include<iostream>
using namespace std;
int main() {
int a = 5;
cout << "a = " << a << endl;
cout << "&a = " << &a << endl;
// 配置newによってaの値が10に変更される
int *m = new (&a) int(10);
cout << "\nAfter using placement new:" << endl;
cout << "a = " << a << endl;
cout << "m = " << m << endl;
cout << "&a = " << &a << endl;
return 0;
}
実行結果
このプログラムを実行すると、次のような出力が得られます。
a = 5 &a = 0x60ff18
配置newを使用した後の出力は以下の通りです。
a = 10 m = 0x60ff18 &a = 0x60ff18
実行結果のポイント
出力から分かるように、ポインタmと変数aのアドレス(&a)は同一です。つまり、配置newは新しいメモリを確保せず、既存のaのメモリ領域に直接値10を構築したことが確認できます。これが、メモリ再利用による最適化が可能になる理由です。
注意点
- 配置newで構築したオブジェクトは、明示的にデストラクタを呼び出して破棄する必要があります。
#include <new>ヘッダのインクルードが必要な場合があります。- 渡すアドレスは、対象の型に対して適切なアライメントを持っている必要があります。
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