C++でソート済み単方向リンクリストを実装する方法【アルゴリズムとサンプルコード付き】
リンクリスト(連結リスト)とは
データ構造におけるリンクリスト(連結リスト)とは、データ要素を線形につなげたコレクションです。リストの各要素(ノード)は、「データ本体」と「次のノードへの参照」という2つの項目で構成されており、末尾のノードはnullを参照します。また、リストへの入り口となる先頭ノードは「ヘッド(head)」と呼ばれます。
単方向リンクリストでは、各ノードは自分の内容と、リスト内の次のノードへのポインタ(参照)だけを保持します。前のノードを指すポインタは持たないため、逆方向へたどれない点が双方向リンクリストとの大きな違いです。
この記事では、ノードを挿入するたびに自動的に昇順へ並び替えられる「ソート済み単方向リンクリスト」をC++で実装する方法を、アルゴリズム・サンプルコード・実行結果とともに解説します。
アルゴリズム
Begin
関数 createnode():リストへノードを挿入する
リストが空かどうかを判定する。
空の場合は、そのノードを先頭要素として配置し、head を更新する。
next ポインタを NULL で初期化する。
リストが空でない場合は、
新しいノード(newnode)を生成し、そのデータフィールドに値を格納する。
newnode は、リンクリストが常にソートされた状態を保てる位置に挿入される。
末尾に挿入された場合は、newnode は NULL を指す。
先頭に挿入された場合は、そこがリンクリストの起点となる。
End
Begin
関数 display():n 個のノードを持つリストの内容を出力する
c = 0 を初期化する。
ポインタ変数を先頭アドレスで初期化する。
while (c <= n)
ノードの情報を出力する
ポインタ変数を更新する
c をインクリメントする
End
サンプルコード
#include<iostream>
using namespace std;
struct nod {
int d;
nod *n;
}
*p = NULL, *head = NULL, *q = NULL, *np = NULL;
int c = 0;
void createnode(int n) {
np = new nod;
np->d = n;
np->n = NULL;
if (c == 0) {
head = np;
p = head;
p->n = head;
c++;
} else if (c == 1) {
p = head;
q = p;
if (np->d < p->d) {
np->n = p;
head = np;
p->n = np;
} else if (np->d > p->d) {
p->n = np;
np->n = head;
}
c++;
} else {
p = head;
q = p;
if (np->d < p->d) {
np->n = p;
head = np;
do {
p = p->n;
}
while (p->n != q);
p->n = head;
} else if (np->d > p->d) {
while (p->n != head && q->d < np->d) {
q = p;
p = p->n;
if (p->n == head) {
p->n = np;
np->n = head;
} else if (np->d < p->d) {
q->n = np;
np->n = p;
break;
}
}
}
}
}
void display(int i) {
nod *t = head;
int c = 0;
while (c <= i ) {
cout<<t->d<<"\t";
t = t->n;
c++;
}
}
int main() {
int i = 0, n, a;
cout<<"enter the no of nodes\n";
cin>>n;
while (i < n) {
cout<<"\nenter value of node\n";
cin>>a;
createnode(a);
i++;
}
cout<<"sorted singly link list"<<endl;
display(n);
}
実行結果
enter the no of nodes 5 enter value of node 6 enter value of node 4 enter value of node 7 enter value of node 3 enter value of node 2 sorted singly link list 2 3 4 6 7 2
コードのポイント
createnode() 関数は、挿入する値を既存ノードと順に比較しながら適切な位置を探し、先頭・中間・末尾のいずれかにノードを挿入します。これにより、値をどのような順序で入力しても、リスト全体が常に昇順にソートされた状態に保たれます。
なお、この実装では末尾ノードの next が head を指して戻る(環状になる)構造になっており、display() のループ条件が c <= i となっているため、出力例のように先頭の値が最後にもう一度表示されます。純粋な単方向リンクリストとして扱いたい場合は、ループ条件を c < i に変更するなど、用途に応じた調整を行ってください。
-
C++で双方向リンクリストのサイズ(要素数)を求めるプログラム
本記事では、双方向リンクリスト(Doubly Linked List)が与えられたときに、そのサイズ(要素数)を求めるC++プログラムの作成方法を詳しく解説します。 双方向リンクリストとは、片方向リンクリストと比べて、各ノードが前後両方向のリンクを持つため、前方にも後方にも自由に移動できる特殊なリンクリストです。まず、双方向リンクリストを理解するうえで重要な用語を確認しておきましょう。 リンク(Link):リンクリストの各リンクには、「要素」と呼ばれるデータが格納されます。 ネクスト(Next):各リンクには、次のリンクを指す参照「Next」が含まれます。 プレヴ(Prev):各リンクに
-
C++でグラフの隣接リストを実装する方法:サンプルコード付きで解説
グラフの隣接リストは、連結リスト(リンクリスト)を用いたグラフの表現方法の一つです。この表現では、リストを要素とする配列を使用し、その配列のサイズは V(頂点の総数)となります。言い換えれば、V個の異なるリストを格納するための配列を用意することになります。各リストの先頭が頂点 u に対応しており、そのリストには「頂点 u に隣接するすべての頂点」が格納されます。 隣接リスト表現の計算量 無向グラフの場合、必要な記憶領域は O(V + 2E)、有向グラフの場合は O(V + E) となります。 辺の数が増加すると、それに伴って必要なメモリ量も増えていきます。そのため、辺の密度が低い(スパースな