C++
 Computer >> コンピューター >  >> プログラミング >> C++

C++でソート済み配列内の「指定値より小さい要素」を効率的にカウントする方法

はじめに

この記事では、C++を使ってソート済み配列の中から、指定した数値より小さい要素の個数をカウントするプログラムについて解説します。

具体的には、ある数値 x が与えられたとき、昇順にソートされた配列の中に存在する「x より小さい要素」がいくつあるかを求めるのが目的です。

解決のアプローチ:upper_bound を活用する

配列がすでにソートされているため、先頭から順に比較していく線形探索(計算量 O(n))は不要です。標準ライブラリの upper_bound 関数を使えば、二分探索(計算量 O(log n))で効率的に答えを求めることができます。

upper_bound(first, last, x) は、ソート済みの範囲内で「x より大きい要素が最初に現れる位置」へのイテレータを返します。この戻り値から配列の先頭アドレスを引くことで、その位置までの要素数=指定値以下の要素の個数が一発で求まります。

サンプルコード

#include <bits/stdc++.h>
using namespace std;

int countSmaller(int arr[], int n, int x){
    return upper_bound(arr, arr + n, x) - arr;
}

int main(){
    int arr[] = { 10, 20, 30, 40, 50 };
    int n = sizeof(arr) / sizeof(arr[0]);
    cout << countSmaller(arr, n, 45) << endl;
    cout << countSmaller(arr, n, 55) << endl;
    cout << countSmaller(arr, n, 4) << endl;
    return 0;
}

実行結果

4
5
0

実行結果の解説

  • x = 45 の場合: 45 未満の要素は 10, 20, 30, 40 の 4 つなので、出力は 4
  • x = 55 の場合: 配列内のすべての要素(10〜50)が 55 未満なので、出力は 5
  • x = 4 の場合: 4 未満の要素は 1 つも存在しないため、出力は 0

重複要素がある場合の注意点

upper_bound は「x より大きい要素の先頭位置」を返すため、配列内に x と等しい値が含まれている場合、それらもカウントに含まれてしまいます。厳密に「x 未満」の要素だけを数えたい場合は、代わりに lower_bound を使用してください。

// x 未満の要素のみを厳密にカウントする場合
return lower_bound(arr, arr + n, x) - arr;

まとめ

ソート済み配列に対しては upper_bound(または lower_bound)による二分探索を利用することで、指定値より小さい要素の個数をわずか O(log n) の計算量で高速に求められます。要素数が多いデータセットを扱う際に特に有効なテクニックなので、ぜひ活用してみてください。

  1. C++でソート済み配列の絶対値における異なる要素数を数える方法

    配列(Array)とは、同じデータ型の要素を集めたデータ構造のことです。ソート済み配列とは、要素が昇順または降順に並べられた配列を指します。異なる要素数(distinct count)とは、配列内に重複して存在しない要素の数のことです。絶対値の異なる要素数(absolute distinct count)とは、各要素の絶対値(符号を無視した値)に着目したときの、異なる要素の数を意味します。この記事では、ソート済み配列における絶対値の異なる要素数を求めるプログラムを紹介します。つまり、配列の各要素の絶対値を考えた場合に、何種類の値が存在するかをカウントします。例を見てみましょう。入力 : [-3

  2. C++で配列内の反転数(Inversion Count)を求めるプログラムの解説

    「反転数(Inversion Count)」とは、配列を昇順にソートされた状態にするために必要な要素の入れ替え回数を表す指標です。配列がすでにソートされている場合、反転数は 0 となり、逆に配列が完全に逆順に並んでいる場合、反転数は最大値になります。この記事では、配列内の反転数を数えるC++プログラムを実際に作成しながら、その考え方と実装方法をわかりやすく解説します。反転数とは配列内の2つの要素 a[i] と a[j] について、i < j かつ a[i] > a[j] が成り立つとき、このペアを「反転(inversion)」と呼びます。配列全体に存在する反転ペアの総数が反転数です