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C++のSTLによるマージ操作を解説|merge()・includes()・set_union()・set_intersection()・set_difference()・inplace_merge


このチュートリアルでは、C++のSTL(標準テンプレートライブラリ)を活用したさまざまなマージ操作について解説します。

merge()関数は、ソート済みの2つのコンテナを1つに統合するための関数です。統合後の新しいコンテナも自動的にソートされた状態になります。一方、includes()関数は、あるソート済み範囲の要素がすべて別の範囲に含まれているかどうか(部分集合の関係にあるか)を判定するために使用されます。

merge()とincludes()の使用例

#include<iostream>
#include<algorithm>
#include<vector>
using namespace std;

int main(){
    vector<int> v1 = {1, 3, 4, 5, 20, 30};
    vector<int> v2 = {1, 5, 6, 7, 25, 30};

    // 結果を格納するベクターを初期化
    vector<int> v3(12);

    merge(v1.begin(), v1.end(), v2.begin(),
          v2.end(), v3.begin());

    cout << "マージ後の新しいコンテナ:\n";
    for (int &x : v3)
        cout << x << " ";
    cout << endl;

    vector<int> v4 = {1, 3, 4, 5, 6, 20, 25, 30};

    includes(v4.begin(), v4.end(), v1.begin(), v1.end())
        ? cout << "v4はv1を含んでいます"
        : cout << "v4はv1を含んでいません";

    return 0;
}

実行結果

マージ後の新しいコンテナ:
1 1 3 4 5 5 6 7 20 25 30 30
v4はv1を含んでいます

出力を見ると、merge()によって両方のベクターの要素が昇順を保ったまま正しく統合されていることがわかります。また、v4にはv1の全要素(1, 3, 4, 5, 20, 30)が含まれているため、includes()はtrueを返しています。

その他のマージ・集合操作関数

<algorithm>ヘッダーには、マージ関連の操作として以下のような関数も用意されています。いずれも引数に渡す範囲がソート済みであることを前提として動作する点に注意してください。

set_union()

2つのソート済み範囲の和集合を求めます。どちらかの範囲に存在するすべての要素を、重複なく格納した結果を生成します。

set_intersection()

2つのソート済み範囲の積集合を求めます。両方の範囲に共通して存在する要素だけを出力先に書き込みます。

set_difference()

2つのソート済み範囲の差集合を求めます。1つ目の範囲には存在するものの、2つ目の範囲には存在しない要素を出力します。

inplace_merge()

同じコンテナ内で連続する2つのソート済み部分列を、その場で(in-place)マージします。別の作業用コンテナを用意する必要がなく、メモリ効率に優れているのが特徴です。

まとめ

C++のSTLを活用すれば、ソート済みデータの結合や集合演算を簡単かつ効率的に実装できます。merge()includes()をはじめとするこれらのアルゴリズムを使いこなすことで、手作業のループ処理を置き換え、より簡潔でバグの少ないコードを書けるようになります。


  1. C++のSTLでset_intersectionを実装し、2つの集合の積集合を求める方法

    2つの集合の積集合(インターセクション)とは、両方の集合に共通して含まれる要素だけを集めたものです。set_intersection関数によってコピーされる要素は、必ず最初の集合から取り出され、元の順序がそのまま維持されます。また、この関数を正しく動作させるためには、処理前に両方の集合がそれぞれソート済みである必要があります。 集合に対する代表的な操作には、以下のようなものがあります。 和集合(ユニオン) 積集合(インターセクション) 対称差(排他的論理和・XOR) 差集合(減算) アルゴリズム Begin   結果を格納するvector型変数vとイテレータstを宣言する。   st =

  2. 【C++】STLのset_differenceを使って2つの集合の差分を求める方法

    2つの集合の「差(差集合)」とは、1つ目の集合には存在するが、2つ目の集合には存在しない要素だけから構成される集合のことです。set_difference関数によってコピーされる要素は、必ず1つ目の集合から取り出され、元の順序が保たれます。また、この関数を正しく動作させるためには、両方の集合があらかじめソート(整列)されている必要があります。代表的な集合演算には以下のようなものがあります。和集合(Union)積集合(Intersection)対称差(Symmetric Difference / 排他的論理和)差集合(Difference / 減算)アルゴリズムBegin 集合用のvec