C++ STLのmultimap::get_allocator()関数の使い方と使用例を解説
この記事では、C++ STLにおけるmultimap::get_allocator()関数の動作、構文、具体的な使用例について詳しく解説します。
C++ STLにおけるmultimapとは?
multimapは連想コンテナ(associative container)の一種で、mapコンテナとよく似た性質を持っています。キー(key)とマップ値(mapped value)の組み合わせからなる要素を、特定の順序で格納することができます。multimapの最大の特徴は、同じキーに対して複数の要素を関連付けられる点です。また、コンテナ内のデータは、キーに基づいて内部的に常にソートされた状態で保持されます。
multimap::get_allocator()とは?
multimap::get_allocator()関数は、C++ STLに標準で組み込まれている関数であり、<map>ヘッダーファイル内で定義されています。get_allocator()は、multimapコンテナにメモリブロックを割り当てるために使用されます。この関数は、コンテナに関連付けられたアロケータオブジェクトのコピーを返します。
アロケータ(allocator)とは、コンテナの動的なメモリ確保を担当するオブジェクトのことです。
構文
multi_name.get_allocator();
パラメータ
この関数は、引数を受け取りません。
戻り値
この関数は、関連付けられたコンテナのアロケータを返します。
入力例
int *Ptr;
std::multimap<char, int> newmap;
newmap.insert(make_pair('A', 22));
newmap.insert(make_pair('B', 78));
newmap.insert(make_pair('C', 66));
newmap.insert(make_pair('D', 81));
Ptr = newmap.get_allocator().allocate(4);
出力
ptr = A:22 B:78 C:66 D:81
使用例1
#include <iostream>
#include <map>
using namespace std;
int main(){
int arrsize;
multimap<char, int> mul;
pair<const char, int>* pr;
pr = mul.get_allocator().allocate(15);
// 配列のサイズを計算
arrsize = sizeof(multimap<char, int>::value_type) * 10;
cout << "Size of the allocated array is: " << arrsize << " bytes.\n";
mul.get_allocator().deallocate(pr, 5);
return 0;
}
出力
上記のコードを実行すると、次の出力が生成されます。
Size of the allocated array is: 80 bytes.
この例では、value_type(pair<const char, int>)のサイズは8バイトであるため、10要素分の配列サイズは80バイトとなります。
使用例2
#include <iostream>
#include <map>
using namespace std;
int main(){
int arrsize;
multimap<char, int> mul;
pair<const char, int>* pr;
pr = mul.get_allocator().allocate(2);
// 配列のサイズを計算
arrsize = sizeof(multimap<char, int>::value_type) * 5;
cout << "Size of the allocated array is: " << arrsize << " bytes.\n";
mul.get_allocator().deallocate(pr, 5);
return 0;
}
出力
上記のコードを実行すると、次の出力が生成されます。
Size of the allocated array is: 40 bytes.
こちらの例では、5要素分を計算しているため、8バイト × 5 = 40バイトという結果になります。
まとめ
multimap::get_allocator()は、multimapコンテナが内部で使用しているアロケータオブジェクトを取得するための関数です。取得したアロケータを通じてallocate()でメモリを確保し、deallocate()で解放することで、コンテナと同じ方法でメモリ管理を行うことができます。引数を取らず、戻り値としてアロケータのコピーを返すシンプルなインターフェースが特徴です。
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