C++で解くTwo Sum IV ― 二分探索木(BST)が入力の場合
問題概要
二分探索木(BST)とターゲット値が1つ与えられます。このとき、BST内に「2つの要素の和がターゲット値と等しくなる」ような組み合わせが存在するかどうかを判定するのが本問題です。
例えば、次のような木が入力として与えられた場合を考えてみましょう。

この場合、出力は True(真)となります。
解法のアプローチ
この問題は、BSTを中間順(inorder)走査して昇順の配列を作り、その後「双方向ポインタ(two pointer)」を使うことで効率的に解けます。具体的には、以下の手順に従います。
- 値を格納するための配列 v を定義します。
- 関数 inorder() を定義します(引数は root)。
- root が NULL の場合は、何もせず return します。
- まず root の左部分木に対して inorder() を再帰呼び出しします。
- 次に、root の値を配列 v に挿入します。
- 最後に、root の右部分木に対して inorder() を再帰呼び出しします。
- 関数 findnode() を定義します(引数は k)。
- n := 配列 v のサイズ、i := 0、j := n - 1 として初期化します。
- i < j の間、以下を繰り返します。
t := v[i] + v[j] を計算し、
・t が k と等しければ true を返す
・t が k より小さければ i を1増やす(和を大きくする)
・そうでなければ j を1減らす(和を小さくする)
- ループが終了しても見つからなければ、false を返します。
- メイン処理では、次のように実行します。
・inorder(root) を呼び出す
・配列 v をソートする
・findnode(k) の結果を返す
計算量について
BSTの中間順走査は O(n)、ソートも O(n log n)(中間順走査の結果は既に昇順のため、実際は不要になることもあります)、双方向ポインタによる探索は O(n) です。全体の時間計算量は O(n log n)、空間計算量は O(n) となります。
実装例(C++)
理解を深めるために、以下の実装例を見てみましょう。
#include <bits/stdc++.h>
using namespace std;
class TreeNode{
public:
int val;
TreeNode *left, *right;
TreeNode(int data){
val = data;
left = NULL;
right = NULL;
}
};
void insert(TreeNode **root, int val){
queue<TreeNode*> q;
q.push(*root);
while(q.size()){
TreeNode *temp = q.front();
q.pop();
if(!temp->left){
if(val != NULL)
temp->left = new TreeNode(val);
else
temp->left = new TreeNode(0);
return;
}
else{
q.push(temp->left);
}
if(!temp->right){
if(val != NULL)
temp->right = new TreeNode(val);
else
temp->right = new TreeNode(0);
return;
}
else{
q.push(temp->right);
}
}
}
TreeNode *make_tree(vector<int> v){
TreeNode *root = new TreeNode(v[0]);
for(int i = 1; i<v.size(); i++){
insert(&root, v[i]);
}
return root;
}
class Solution {
public:
vector<int> v;
void inorder(TreeNode* root){
if (root == NULL || root->val == 0)
return;
inorder(root->left);
v.push_back(root->val);
inorder(root->right);
}
bool findnode(int k){
int n = v.size(), i = 0, j = n - 1;
while (i < j) {
int t = v[i] + v[j];
if (t == k)
return true;
if (t < k)
i++;
else
j--;
}
return false;
}
bool findTarget(TreeNode* root, int k){
inorder(root);
sort(v.begin(), v.end());
return findnode(k);
}
};
main(){
Solution ob;
vector<int> v = {5,3,6,2,4,NULL,7};
TreeNode *root = make_tree(v);
cout << (ob.findTarget(root, 9));
}
入力
{5,3,6,2,4,NULL,7},9
出力
1
まとめ
上記の例では、木の中に存在する 2 + 7 = 9、あるいは 3 + 6 = 9、5 + 4 = 9 といった組み合わせがあるため、結果として 1(true)が出力されます。BSTをソート済み配列に変換してしまえば、あとは古典的な「Sorted Array上のTwo Sum」問題として双方向ポインタで線形時間で解ける、というのがこのアプローチのポイントです。
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