C++でゼロ配列から目標配列へ到達するための最小ステップ数を求める方法
問題概要
数値を含む配列 target[] が与えられます。すべての要素が0である配列 [0,0,0,…] を、次の2つの操作のみを使って target[] に変換するとき、必要な最小ステップ数を求めるのが課題です。
- インクリメント操作: 要素を1つずつ選んで1増やします。各インクリメントは個別にステップとしてカウントされます(n個の要素にn回のインクリメントを行う場合、ステップ数はn)。
- 倍加操作(ダブリング): 配列全体を一括して2倍にします。すべての要素が同時に2倍になるため、この操作は1ステップとしてカウントされます。
たとえば [0,0,0] は、全要素へのインクリメント操作によって最小3ステップで [1,1,1] になり、さらに1回の倍加操作で [2,2,2] に到達できます。この場合の合計ステップ数は4(インクリメント3回+倍加1回)です。
入力例1
target[]= { 1,2,2,3 }
出力例1
{0,0,0,0} から target への最小ステップ数 : 6
解説:
- 初期状態:{ 0,0,0,0 }
- インクリメント操作3回 → { 0,1,1,1 }(各要素は個別に増加)
- 倍加操作1回 → { 0,2,2,2 }(全要素が同時に2倍)
- インクリメント操作2回 → { 1,2,2,3 }
合計ステップ数 = 3 + 1 + 2 = 6
入力例2
target[]= { 3,3,3 }
出力例2
{0,0,0} から target への最小ステップ数 : 7
解説:
- 初期状態:{ 0,0,0 }
- インクリメント操作3回 → { 1,1,1 }
- 倍加操作1回 → { 2,2,2 }
- インクリメント操作3回 → { 3,3,3 }
合計ステップ数 = 3 + 1 + 3 = 7
アルゴリズムの考え方(逆算アプローチ)
このプログラムでは、「ゼロからターゲットへ向かう」のではなく、「ターゲットからゼロへ向かう」逆算のアプローチを採用しています。倍加操作の逆は半分にすること、インクリメント操作の逆は1減らすことなので、逆向きに辿ることで効率的に最小ステップ数を求められます。
- 整数型配列
target[]に到達すべき目標値を格納します。 - 関数
minSteps(int target[], int n)は、ターゲット配列とその長さ n を受け取り、全ゼロからターゲットに到達するための最小ステップ数を返します。 - 変数
countはステップ数を格納し、初期値は0です。 - 変数
maxは最大値を格納し、初期値はtarget[0]、変数posはそのインデックスを格納し、初期値は0です。 target[]の全要素がすでに0の場合は、操作不要のため0を返します。- まず、奇数の要素から1を引いてすべて偶数にします。各減算ごとに
countを1増やします(これはインクリメント操作の逆に相当します)。同時にループ内で最大値とその位置も更新していきます。 - 次に、最大値が1になるまで配列全体を2で割り続けます。除算の過程で奇数が出現した場合は1を引いて
countを増やし、配列全体の除算操作1回につきcountを1増やします。 - 最終的にすべての要素は0または1になります。残った1を0にするために各要素から1を引き、その回数だけ
countを増やします。 countに蓄積されたステップ数を結果として返します。
計算量は、除算フェーズが最大値のビット長に比例する O(log(max)) 回、各フェーズで配列全体を走査するため、全体としておよそ O(n log(max)) となります。
C++実装例
#include <bits/stdc++.h>
using namespace std;
int minSteps(int target[],int n){
int i;
int count=0;
int max=target[0];
int pos=0;
// 全要素が0なら操作不要
for(i=0;i<n;i++)
if(target[i]==0)
count++;
if(count==n)
return 0;
count=0;
// 奇数から1を引いてすべて偶数にしつつ、最大値と位置を記録
for(i=0;i<n;i++){
if(target[i]%2==1){
target[i]=target[i]-1;
count++;
}
if(target[i]>=max){
max=target[i];
pos=i;
}
}
// 最大値が1になるまで配列全体を2で割る
while(target[pos]!=1){
for(i=0;i<n;i++){
if(target[i]%2==1){
target[i]=target[i]-1;
count++;
}
target[i]=target[i]/2;
}
count++; // 倍加操作の逆(全体除算)を1ステップとしてカウント
}
// 残った1を0にする
while(target[pos]!=0){
for(i=0;i<n;i++){
if(target[i]!=0){
target[i]=target[i]-1;
count++;
}
}
}
return count;
}
int main(){
int target[]={15,15,15};
cout<<"\nMinimum steps to get the given desired array:"<<minSteps(target,3);
return 0;
}
出力
Minimum steps to get the given desired array:15
まとめ
本記事では、全要素が0の配列から「インクリメント」と「倍加」の2操作のみを使って目標配列を作る際の最小ステップ数を求める方法を紹介しました。ポイントは、ターゲット側からゼロ側へ逆算する発想です。奇数を偶数に整え→全体を半分に→残った1を消す、という流れで処理することで、無駄のない最少手順を効率よく導き出せます。同様の「逆から考える」テクニックは、操作が可逆な多くの最短手数問題に応用できるので、ぜひ覚えておきましょう。
-
C++でNからMに到達するまでの最小ステップ数を求める方法
2つの整数NとMが与えられたとき、以下の2種類の操作のみを使ってNからMに到達するために必要な最小ステップ数を求める問題について解説します。数xを2倍にする(xは2*xになる)数xから1を引く(xはx−1になる)例えば、N = 4、M = 6の場合、答えは2になります。まずNに対して「1を引く」操作を行うと3になり、続けて「2倍する」操作を行うと2 * 3 = 6となり、Mに到達できます。したがって、必要な最小ステップ数は2です。解法のアプローチ:問題を逆転させるこの問題を効率的に解く鍵となるのは、問題を逆向きに考えることです。NからMへ向かう代わりに、MからNへ向かうと考え直すと、操作は次の
-
C++で目的のページにたどり着くための最小ページめくり回数を求める方法
問題の概要Nページからなる本が与えられたとき、目的のページKに到達するために必要な最小のページめくり回数を計算するのがこの問題です。この問題には以下のルールがあります。ページめくりは、本の前側(1ページ目)から始めることも、後ろ側(Nページ目)から始めることもできます。各ページは表と裏の2面を持っています。ただし、最初のページは裏面のみ、最後のページも本の総ページ数によっては裏面のみの場合があります。具体例N = 5、K = 4 の場合を考えてみましょう。このとき最小のページめくり回数は 1回 となります。前からめくる場合: 2回必要です。(1) → (2, 3) → (4, 5)後ろからめく