PHPの例外処理:複数のcatchブロックで例外の種類別に処理を分ける方法
はじめに
PHPでは、tryブロックの後に複数のcatchブロックを連ねることで、発生した例外の種類に応じて異なる処理を実行できます。これにより、DivisionByZeroError や TypeError のような組み込みのエラーから、開発者が独自に定義した例外クラスまで、柔軟かつきめ細かにハンドリングすることが可能です。
複数のcatchブロックの仕組み
tryブロック内で例外がスローされると、PHPは上から順にcatchブロックをチェックし、最初に型が一致したブロックだけを実行します。そのため、具体的な例外型ほど上に、Exception のような汎用的な例外型ほど下に配置するのが基本の書き方です。
サンプルコード
次の例では、DivisionByZeroError、TypeError、ArgumentCountError、InvalidArgumentException の4種類の条件をそれぞれ専用のcatchブロックで処理し、さらにどれにも該当しない例外を受け取る汎用のcatchブロックも用意しています。
<?php
declare(strict_types=1);
function divide(int $a, int $b) : int {
return $a / $b;
}
$a=10;
$b=0;
try {
if (!$b) {
throw new DivisionByZeroError('Division by zero.');
}
if (is_int($a)==FALSE || is_int($b)==FALSE) {
throw new InvalidArgumentException("Invalid type of arguments");
}
$result=divide($a, $b);
echo $result;
}
catch (TypeError $x) { // 引数の型が一致しない場合
echo $x->getMessage();
}
catch (DivisionByZeroError $y) { // 分母が0の場合
echo $y->getMessage();
}
catch (ArgumentCountError $z) { // 引数の数が2個でない場合
echo $z->getMessage();
}
catch (InvalidArgumentException $i) { // 引数の型が不正な場合
echo $i->getMessage();
}
catch (Exception $ex) { // その他の未捕捉の例外
echo $ex->getMessage();
}
?>
実行結果
1. 分母が0の場合
$b が 0 のため、0による除算のエラーメッセージが表示されます。
Division by 0
2. 戻り値の型が不一致の場合
$b=3 に変更すると、divide関数は整数(int)の戻り値を期待している一方で、除算結果が浮動小数点数(float)になるため TypeError が発生します。
Return value of divide() must be of the type integer, float returned
3. 引数の数が不足している場合
$res=divide($a); のように引数を1つだけで呼び出すように変更すると、ArgumentCountError が発生します。
Too few arguments to function divide(), 1 passed in C:\xampp\php\test1.php on line 13 and exactly 2 expected
4. 引数の型が不正な場合
引数のいずれかが整数でない場合は、InvalidArgumentException のケースに該当します。
Invalid type of arguments
補足:マルチキャッチ構文(PHP 7.1以降)
PHP 7.1以降では、パイプ記号(|)を使って複数の例外型を1つのcatchブロックでまとめて受け取ることができます。同じ処理でよい例外をグループ化したい場合に便利です。
catch (TypeError | ArgumentCountError $e) {
echo $e->getMessage();
}
まとめ
- catchブロックは上から順に評価され、最初に一致した1つだけが実行される
- 具体的な例外型を上に、汎用的な例外型(
Exceptionなど)を下に配置する - PHP 7.1以降は
|によるマルチキャッチ構文でコードを簡潔にできる - PHP 7以降の
ErrorとExceptionの両方をまとめて捕捉したい場合は、共通インターフェースであるThrowableを指定すると確実
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