Ctrl+Zで中断されないCプログラムの作り方
プログラミングにおいて、ターミナル上で動作中のプログラムが異常な挙動を示した場合、開発者はキーボード操作によってプログラムを強制的に停止させることができます。プログラムを明示的に中断するには、目的に応じた正しいショートカットキーを把握しておく必要があります。
実行中のコードを終了・中断させるために使われるショートカットキーは、主に次の2種類です。
- Ctrl+C ― プログラムの実行を停止するために使用します。入出力(I/O)処理が完了した後、実行が中断されます。プロセスに対してSIGINTシグナルが送信され、プロセスは終了します。C言語の
signal()関数のように、このSIGINTシグナルを捕捉(ハンドリング)できる言語もあります。 - Ctrl+Z ― プログラムの実行を一時停止(サスペンド)するために使用します。プロセスに関連するすべての処理が停止し、実行が中断されます。プロセスにはSIGTSTPシグナルが送信されます。仕組み自体はCtrl+Cと似ていますが、より強力なシグナルとして扱われます。ただし、こちらもハンドリングすることが可能です。
Ctrl+Zを無効化するプログラムの考え方
本記事では、Ctrl+Zによる一時停止を回避できるC言語のコードを紹介します。目標は、プログラムがサスペンドされる代わりに「ctrl+z cannot suspend this code(Ctrl+Zではこのコードを中断できません)」というメッセージを出力することです。
前述のとおり、C言語ではCtrl+Zが発生させるSIGTSTPシグナルを捕捉できます。そこで、このシグナルを受け取ったときの動作を再定義し、プログラムを終了させる代わりにメッセージを表示するように変更します。
このようなシグナル処理には、signal()関数を使用します。
サンプルコード
#include <stdio.h>
#include <signal.h>
void signalhandler(int sig_num){
signal(SIGTSTP, signalhandler);
printf("Cannot execute Ctrl+Z\n");
}
int main(){
int a = 1;
signal(SIGTSTP, signalhandler);
while(a){
}
return 0;
}コードの解説
signal(SIGTSTP, signalhandler)により、SIGTSTPシグナルを受信した際に呼び出されるハンドラ関数を登録しています。- ハンドラ関数内で再度
signal()を呼び出しているのは、システムによってはシグナルハンドラが一度実行されるとデフォルトの動作に戻ってしまうためです。再登録することで、何度Ctrl+Zが押されても確実に捕捉できます。 main()関数内のwhile(a)は変数aが常に1であるため無限ループとなり、プログラムは継続して動作します。
実行結果
// 無限ループが続き、Ctrl+Zを押してもプログラムは中断されず // "Cannot execute Ctrl+Z" というメッセージが表示され続ける
このように、シグナルハンドラを適切に登録することで、通常であればプログラムを一時停止させるCtrl+Zの操作を無効化できます。ただし、実際の開発現場では無限ループから抜け出せなくなるリスクもあるため、デバッグ用途以外での安易な使用には注意が必要です。
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