具体例でわかる!C言語のvolatile型修飾子とrestrict型修飾子の使い方
型修飾子とは、C言語において既存のデータ型に特別な属性を付与するキーワードのことです。C言語には「const」「volatile」「restrict」の3種類の型修飾子が存在します。本記事では、このうちvolatileとrestrictについて、具体例を交えながらわかりやすく解説します。
volatile型修飾子とは
volatile型修飾子は、「その変数が共有されている」ことをコンパイラに伝えるために使用します。つまり、変数をvolatile付きで宣言すると、その変数は他のプログラムやハードウェアなどの外部要因によって参照・変更される可能性があることを意味します。これにより、コンパイラはその変数に対する過度な最適化を控えるようになります。
記述例:
volatile int x;
restrict型修飾子とは
restrictはポインタに対してのみ使用できる型修飾子です。そのポインタが、参照先のデータへアクセスするための唯一の手段であることをコンパイラに保証します。この情報により、コンパイラはより積極的な最適化を行うことが可能になります。
restrictを使用しない場合
int *ptr;
int a = 0;
ptr = &a;
____
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*ptr += 4; // *ptr += 9 に置き換えることはできない
____
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*ptr += 5;
この場合、コンパイラは2つの文「*ptr += 4」と「*ptr += 5」を1つの文「*ptr += 9」にまとめることができません。これは、変数「a」が直接アクセスされるのか、それとも他のポインタ経由で変更されるのかが判断できないためです。
restrictを使用した場合
int *restrict ptr;
int a = 0;
ptr = &a;
____
____
____
*ptr += 4; // *ptr += 9 に置き換え可能
____
____
____
*ptr += 5;
一方、restrictを付けた場合は、そのポインタ以外からは対象の変数にアクセスできないことが保証されるため、コンパイラは2つの文を1つの文「*ptr += 9」に置き換えて最適化することができます。
restrictを使用したサンプルプログラム
以下は、restrictキーワードを使用したCプログラムの実装例です。
#include<stdio.h>
void keyword(int* a, int* b, int* restrict c){
*a += *c;
// cはrestrict付きなので、コンパイラは
// アセンブリコード内でアドレスcの値を
// 再読み込みしません。
*b += *c;
}
int main(void){
int p = 10, q = 20, r = 30;
keyword(&p, &q, &r);
printf("%d %d %d", p, q, r);
return 0;
}
実行結果
上記のプログラムを実行すると、次の出力が得られます。
40 50 30
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