rconfigを使ってスタンドアロンデータベースをOracle RACに変換する手順
スタンドアロン(単一インスタンス)のデータベースをOracle® Real Application Clusters(RAC)データベースへ変換したいと思ったことはありませんか?
はじめに
非対話型のコマンドラインユーティリティであるrconfigを使用すると、単一インスタンスのデータベースをRACデータベースに変換できます。このユーティリティは、ConvertToRAC.xmlファイルに記載された値を読み込んで動作します。
$ORACLE_HOME/assistants/rconfig/sampleXMLsディレクトリには、ConvertToRAC_AdminManaged.xmlとConvertToRAC_PolicyManaged.xmlという2つのテンプレートが用意されており、それぞれ管理者管理(admin-managed)型とポリシー管理(policy-managed)型のRACデータベースへの変換に使用できます。本記事では管理者管理型RACへの変換を取り上げますが、同じ手法はポリシー管理型データベースにもそのまま適用できます。
次の画像は、ConvertToRAC_AdminManaged.xmlファイルのサンプルです。
rconfig使用の前提条件
rconfigを使用する前に、以下の前提条件を満たしていることを確認してください。
- Oracle Databaseのバージョンが10g R2以降であること。
- Clusterwareが構成され、すべてのノードで稼働していること。
- すべてのノードにOracle RAC RDBMSがインストールされていること。
- Oracle Cluster File SystemまたはAutomatic Storage Management(ASM)などの共有ストレージが利用可能で、すべてのノードからアクセスできること。
- スタンドアロンデータベースとRACのデータベースバージョンが同一であること。
- 各ノードでASMインスタンスがアクティブであり、いずれかのローカルノード上でデータベースが稼働していること。
RACへの変換手順
以下の手順に従って、スタンドアロンデータベースをRACに変換します。
ステップ1:パラメータの設定
ConvertToRAC_AdminManaged.xmlで次のパラメータを設定する必要があります。
ConvertToRAC.xmlのconvert verifyオプションには、次の3つの選択肢があります。
- Convert verify=“YES”:
rconfigが前提条件チェックを実行した後、RAC変換を行います。 - Convert verify=“NO”:
rconfigが前提条件チェックを行わずにRAC変換を実行します。 - Convert verify=“ONLY”:
rconfigが前提条件チェックのみを実行し、それ以外の処理は一切行いません。
ステップ2:前提条件チェックの実行
まずconvert_verify="ONLY"オプションを指定して次のコマンドを実行し、エラーがあれば事前に修正しておきます。
$ cd $ORACLE_HOME/assistants/rconfig/sampleXMLs
$ $ORACLE_HOME/bin/rconfig ConvertToRAC_racdb.xml
実行例:
[oracle@racnode1 sampleXMLs]$ rconfig ConvertToRAC_racdb.xml
<?xml version="1.0" ?>
<RConfig version="1.1" >
<ConvertToRAC>
<Convert>
<Response>
<Result code="0" >
Operation Succeeded
</Result>
</Response>
<ReturnValue type="object">
There is no return value for this step
</ReturnValue>
</Convert>
</ConvertToRAC>
</RConfig>
ステップ3:rconfigによるRAC変換の実行
次のコマンドを実行してrconfigによるデータベース変換を行う際は、必ずパラメータをconvert_verify="YES"に更新してください。これにより、rconfigが変換と検証の両方を実行します。
$ cd $ORACLE_HOME/assistants/rconfig/sampleXMLs
$ $ORACLE_HOME/bin/rconfig ConvertToRAC_racdb.xml
スタンドアロンデータベースおよび新しいRACデータベースのrconfigログでアラートを監視するには、次のコマンドを実行します。
$ tail -f /ora/app/oracle/cfgtoollogs/rconfig/rconfig*.log
実行例:
[oracle@racnode1 sampleXMLs]$ rconfig ConvertToRAC_racdb.xml
Converting Database "SOATEMP" to Cluster Database.
Target Oracle Home: /u01/app/oracle/product/11.2.0/dbhome_1. Database Role: PRIMARY.
Setting Data Files and Control Files
Adding Database Instances
Adding Redo Logs
Enabling threads for all Database Instances
Setting TEMP tablespace
Adding UNDO tablespaces
Adding Trace files
Setting Fast Recovery Area
Updating Oratab
Creating Password file(s)
Configuring Listeners
Configuring related CRS resources
Starting Cluster Database
<?xml version="1.0" ?>
<RConfig version="1.1" >
<ConvertToRAC>
<Convert>
<Response>
<Result code="0" >
Operation Succeeded
</Result>
</Response>
<ReturnValue type="object">
<Oracle_Home>
/u01/app/oracle/product/11.2.0/dbhome_1
</Oracle_Home>
<Database type="ADMIN_MANAGED" >
<InstanceList>
<Instance SID="RACDB1" Node="racnode1" >
</Instance>
<Instance SID="RACDB2" Node="racnode2" >
</Instance>
</InstanceList>
</Database>
</ReturnValue>
</Convert>
</ConvertToRAC>
</RConfig>
ステップ4:変換結果の確認
次のコマンドを実行して、ログの確認、RACデータベースのステータス確認、データファイルのステータス確認を行います。
注:スタンドアロンデータベースが非ASMであった場合、変換後はASM上に配置されます。
$ srvctl status database -d racdb
Check by login to sqlplus
SQLPLUS> select * from gv$instance;
SQLPLUS> select file_name from dba_data_files;
ステップ5:tnsエントリの修正
ローカルノードのtnsentryをscan-nameを使って修正し、その内容を他のすべてのノードにコピーします。
まとめ
rconfigはRAC変換を自動化し、複数の手動構成ステップにかかる時間と労力を大幅に削減できます。また、非ASMからASMへの変換が必要な場合はRMANバックアップも自動的に取得するため、大規模なデータベースではダウンタイムが長くなる可能性があります。この場合は、バックアップ用に複数のI/Oチャネルを割り当てることでチューニング可能です。スタンドアロンデータベースとターゲットのRACデータベースの両方がASM上にある場合は、rconfigを迅速なRAC変換ソリューションとして活用できます。
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