Chromeの開発者モード(DevTools)とは?できることと使い方を徹底解説
完璧なWebサイトは存在しません。人間が作るすべての製品と同じように、コードにはエラーがつきものです。だからこそ、新しく構築したWebサイトは入念にテストし、エラーをできる限り取り除いて、ユーザーに最高の体験を提供することが重要になります。
Webサイトをテストするなら、まず試したいのがGoogle Chromeに標準搭載された「DevTools」です。Chromeの開発者モードを使えば、新しいサイトでも既存のサイトでも動作を検証してバグを発見・修正できます。さらに、他のサイトがどのように構築されているのか、ソースコードを閲覧して仕組みを知ることも可能です。
この記事では、Google Chromeの開発者モードの基本情報、搭載されているツール、そして効果的な使い方について、知っておくべきことをすべて解説します。
Chromeの開発者モードとは?
ここでいう「Chromeの開発者モード」は、Chromebookで見られる開発者モードとは別物です。指しているのは、ブラウザ本体に組み込まれた強力な開発ツール群、いわゆるGoogle DevToolsのことです。
これらのツールは、Google Chromeで読み込んだWebページをテスト・分析し、必要であれば意図的に壊して挙動を確認するために設計されています。基本的な使い方としては、Webサイトのソースコードを表示できるため、サイトがどのように作られ、どれほど快適に動いているのかを「ボンネットの中を覗く」ように確認できます。
しかし、DevToolsの機能はそれだけにとどまりません。Chromeの開発者モードでは、読み込み済みのページをその場で書き換えたり、コンソールコマンドを実行してページを操作・制御したり、速度やネットワークのテストを実行して通信状況を監視したりすることもできます。
また、異なるOSや画面解像度など、他のデバイスをエミュレートする機能もあります。これにより、サイトがレスポンシブWebデザインに対応しているか、デバイスの解像度や種類によってコンテンツやレイアウトがどこで変化するのかを確認できます。
これらのツールはプロのWeb開発者やテスター向けですが、一般のChromeユーザーでもDevToolsの使い方を知っておくと便利です。解決できないサイトの不具合に遭遇したとき、開発者モードに切り替えれば、原因がサイト側にあるのか、それとも自分のブラウザ側にあるのかを見分ける助けになります。
Google Chrome DevToolsメニューへのアクセス方法
DevToolsメニューを開く方法はいくつかあり、使いたいツールに応じて選べます。
最も簡単なのは、Chromeのメニューから開く方法です。画面右上の3点メニューアイコンをクリックし、表示されたメニューから「その他のツール」>「デベロッパーツール」を選択します。
すると、開いているChromeのタブやウィンドウの右側に、DevToolsのパネルが新しいメニューとして表示されます。
キーボードショートカットでも起動できます。WindowsまたはLinuxの場合は、Chromeを開いてF12キーを押します。Ctrl + Alt + JまたはCtrl + Alt + Iでも同様に開けます。
macOSの場合は、F12キー、もしくはOption + Command + JまたはOption + Command + Iを押してください。Chromeのコンソールが開き、DevToolsメニュー上部から他のツールへ切り替えることができます。
また、開いている任意のWebページ上で右クリックし、「検証(Inspect)」を選択すれば、そのページのソースコードを表示できます(このときDevToolsメニューの「Elements」タブが開きます)。
Chrome DevToolsの使い方
前述のとおり、「Elements」タブではWebサイトのソースコードを確認できます。読み込んだページの背後にあるコードを分析できるほか、「Console」タブでは、サイトの読み込みに問題があることを示すエラーメッセージをChromeコンソールで確認できます。
「Sources」タブでは、サイトが読み込んでいるコンテンツの提供元を一覧表示できます。たとえば、サイトがCDN(コンテンツデリバリーネットワーク)を利用していれば、そのメディアファイルは別のソースとしてここに表示されます。
Chromeの開発者モードでは、そのコンテンツを直接ダウンロードしたり、より高度な分析を行ったりすることも可能です。
サイトのパフォーマンスをテストしたい場合は、「Network」タブでネットワーク使用状況を監視・記録できます。ブラウザとサイト間で行われる通信リクエストの速度、サイズ、種類が表示されます。
たとえば、ページが最初に読み込まれるとき、サイトはページコンテンツ自体を読み込むだけでなく、サードパーティのデータベースからデータを取得する場合があります。ログイン時に行われるデータベースへの問い合わせなども、ここではネットワークリクエストとして表示されます。
さらに詳しく分析したい場合は「Performance」タブを使います。Chromeブラウザの利用状況をより深く記録でき、任意の時点でのスクリーンショット撮影にも対応しています。サイトの読み込みにかかる時間が記録され、後から詳細に分析できます。
Google ChromeはPCのメモリを大量に消費することで有名ですが、「Memory」タブではサイトのJavaScriptメモリ使用量をテストできます。複数のテストプロファイルを使い分けられるほか、詳細な情報はChrome DevToolsの公式ドキュメントページで確認できます。
サイトのコンテンツや、ブラウザストレージの利用状況(データの記録など)をより深く分析したい場合は、「Application」タブを活用しましょう。「Cookies」セクションでサイトのCookie情報を確認したり、「Clear storage」オプションをクリックしてストレージをクリアしたりできます。
サイトのセキュリティが気になる場合は、「Security」タブでセキュリティ面の評価をチェックできます。Chromeによるページのセキュリティ分析の概要が表示され、SSL証明書が正しく信頼できるものであるかどうかも確認できます。
サイトのパフォーマンスに関するレポートを作成したい場合は、「Lighthouse」タブをクリックしましょう。一般的なユーザー基準を満たしているか、サイトのパフォーマンスがSEO(検索エンジン最適化)に悪影響を与えていないかなどを含むレポートを生成できます。レポートに含める項目のチェックボックスをオン/オフしたうえで、「Generate report」をクリックするとレポートが作成され、結果を閲覧できます。
ここで紹介した内容は、Chromeの開発者モードが持つ可能性のほんの一部にすぎません。さらに学びたい方は、Chrome DevToolsの公式ドキュメントを参照すれば、搭載されているツールや機能の詳細や、独自のユーザーテストの作成方法などを確認できます。
上級者向けのGoogle Chrome活用テクニック
ほとんどのChromeユーザーは、自分のブラウザにDevToolsキットが存在することすら知りません。しかし、パワーユーザーにとっては、Webサイトをテスト・分析するための非常に有用な手段であり続けています。また、Web開発者向けのサードパーティ製Chrome拡張機能も多数公開されており、サイトのテストをさらに強化できます。
シンプルなWebサイトを構築している段階でも、Chromeの開発者モードに切り替えることで、一見しては分からないエラーを発見できるかもしれません。ただしこれはChromeが正常に動作している場合に限ります。Chromeが頻繁にクラッシュする場合は、まずブラウザのリセットや再インストールが必要になることも覚えておきましょう。
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